Manualサプリメント活用実践マニュアル
心理&人間関係編
【第10回】安心と信頼を生む、患者様中心のコミュニケーションとは
患者様中心のコミュニケーション
患者様と対話する場面において、相手中心のコミュニケーションを心がけることは、安心感や信頼関係の土台となります。
逆に、自己中心的なコミュニケーションで、患者様を否定したり、質問の意図を正確に理解できずに対応してしまうと、継続的に良好な関係性を築くことは難しいかもしれません。
そこで、自己中心的なコミュニケーションになりがちな2つの場面における、コミュニケーションの方法や考え方について、お伝えします。
①患者様を否定せず、情報提供を活用する
患者様とサプリメントについて話をしている場面
- 患者様が既に自分で選んだサプリメントを摂取していることが判明
- 先生が勧めたいと思っているサプリメントに比べて、そのサプリメントは品質や安全性に懸念があり、患者様にとって最適ではないと判断
このような場面において、先生は患者様にどのように対応されているでしょうか。
以下の事例で考えていきましょう。
先生:Aさんの場合は、ビタミンCを摂られた方がよいかもしれませんね。患者:そうなんですね!実は、◯◯社のサプリメントを飲んでるんです。先生:◯◯社ですか・・・。◯◯社のサプリメントはあまり成分も良質ではなく、ビタミンCの含有量も低いので、私が勧めるサプリメントがよいと思いますよ。
このように、「今あなたが飲んでいるサプリメントは、あまり良い品質ではなく、効果も望めないので、もっと良いものがある」という事実を患者様に伝えたくなることもあるでしょう。
患者様のことを真剣に考えている先生ほど、そうした想いが強く湧いてくるかもしれません。
もちろん、患者様の健康に害のあるサプリメントを選ばれている際には、すぐに止めることが必要な場合もあるでしょう。
また、日頃から良好な信頼関係が構築されている場合には、先生がありのままの事実を伝えることで、患者様は先生に感謝し、勧められたサプリメントを購入され、飲んで頂けることでしょう。
しかし、信頼関係があまり築けていなかったり、関係性が浅い状況において、こうした事実を率直に伝えてしまうことは、知らず知らずのうちに、患者様を否定することにつながる場合もあるでしょう。
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