4月はだんだん紫外線が気になり始めます
紫外線に対抗する物質は様々ありますが、特に野菜や果物の色素である「カロテノイド」は紫外線に対抗する物質として有名です
そこで今回は、カロテノイドについて簡単にご紹介します
●カロテノイドとは?
自然界には600種類以上のカロテノイドが存在すると言われています。
カロテノイドとは赤から黄色にかけて野菜や果物などを彩る色素のひとつで、脂溶性の栄養素です
「クロロフィル」という緑色の色素と共存しており、緑色の濃い野菜にもカロテノイドが含まれています
ヒトの体内にはベータカロテンやリコペン、ルテインなど10種類以上のカロテノイドやその代謝物が存在していますが、人はカロテノイドを合成することができないため食物からの摂取が必要です
●カロテノイドの性質
カロテノイドは「光」「高温」「酸素」「酸」などに対してとても不安定です
そのため、カロテノイドが含まれるサプリメントは特に「直射日光を避け」「涼しい場所で」「容器をしっかりと閉じて」保存する必要があります。
サプリメントの中身をカプセルから出して何かに混ぜて飲む場合は、酸味が少なく熱くない物に混ぜることがお勧めです。
また、カプセルから出したらすぐに摂取しましょう
●カロテノイドの働き
①プロビタミンA活性
カロテノイドの中には、ベータカロテンやアルファカロテンのように体内で必要に応じてビタミンAに変換されるプロビタミンAと呼ばれるものがあります。
※リコペンやルテインといったプロビタミンAではないカロテノイドも存在します。
<ビタミンAの構造>
<代表的なカロテノイドの構造>
構造を見ると、体内でベータカロテンがビタミンAに変換されるのも納得ですね
②抗酸化作用
脂溶性の抗酸化栄養素なので、細胞の中に入り込み皮膚の光障害や光老化を抑えることが期待されています。
③病気等の予防
カロテノイドの生理機能には様々な関心が寄せられていますが、最近では
・ベータカロテンの摂取による乳がん、日光過敏の人の日焼け予防
・ルテインやゼアキサンチンによる加齢黄斑変性症の予防
・アスタキサンチンは眼の調節機能改善
などに特に期待が高まっているようです。
「ベータカロテンは緑黄色野菜」、「リコペンはトマト」、「ルテインはホウレンソウ」、「アスタキサンチンはエビやカニ」などに多く含まれます。
紫外線が気になるこれからの時期は、色を意識して食材を選ぶのも良いかもしれないですね
また、私たちがよく食べる温州みかんにはベータクリプトキサンチンというカロテノイドが含まれており、この成分は日本人の血液中に特有に含まれるそうです
ベータクリプトキサンチンも様々な効果が期待されていますので、今度、まとめようかと思っている次第です
お楽しみに~
(さ)
<参考>
・「健康食品」の安全性・有効性情報
・食品機能性の化学(㈱産業技術サービスセンター:発行)