最近「スマホ老眼」とも呼ばれる、若年層の目のトラブルが話題になっているようです。
そこで今回は、スマホなどの表示機器が要因とされる「スマホ老眼」や「VDT症候群」と、その予防・改善にお勧めの方法をご紹介いたします。
目次
「スマホ老眼」?十代でも老眼のような症状?!
学校保健統計調査の「疾病・以上の被患率等別状況」によりますと、裸眼視力1.0未満の者は幼稚園では20-30%ですが、小学校になると30-40%、中学校で50-60%、高校では60-70%と増えていき、中学生以降では「むし歯(う歯)」を超え、被患率で最も高くなっています。
2017年7-8月にコンタクトレンズメーカーが行なった、小・中・高校の養護教諭225名を対象としたアンケート調査で、「スマホ老眼」が増加している、という回答が49.8%と約半数になったという結果が発表されました。
「スマホ老眼」とは、近距離のスマートフォンを見続けることによりピントを調整する機能に異常(調節緊張)が起き、一時的に老眼のような症状が現れるものです。
初期の頃は、手元のスマホにピントが合ったままで元に戻りにくくなり、顔を上げると一瞬、遠くがぼやけていたり、見づらいと感じたりする程度です。
しかし、そのような状態が続くとピント調節が利かなくなり、近くもぼやけたり、見づらくなるという老眼のような症状が現れるようになります。
ほとんどが一時的なものですが、繰り返すうちに重篤化したり、老眼を早める危険性も指摘されています
その「スマホ老眼」と似た症状として注意したいのは、VDT(visual display terminal)症候群です。
「スマホ老眼」と似た症状の「VDT(visual display terminal)症候群」とは?
VDT(visual display terminal)とは、パソコンやスマートフォンなどの表示機器のことで、現代では職場だけでなく家庭内や子供の遊びにも浸透しています。
VDTを長時間見ることで、目の疲れやドライアイ、筋肉のコリや疲労などを引き起こすことが分かってきており、そういった症状をVDT症候群、もしくは「IT眼症」と呼びます。
要因としては、長時間至近距離の画面を見続けることによる「毛様体筋の疲労」や、画面を見続けることによるまばたきなどの減少による「ドライアイ」、またブルーライトによる「網膜へのダメージ」なども指摘されています。
長時間VDTを見続ける業務に従事することを「VDT作業」と呼び、その身体的・精神的疲労をケアするためのガイドラインも厚生労働省により設けられています。
「VDT症候群」によるダメージをケアする栄養素は?
スマホ老眼やVDT症候群に共通したダメージとしては、筋肉(毛様体筋含む)のコリ、ドライアイ、光刺激(ブルーライト含む)による網膜への負担です
それらのダメージから目を保護してくれる栄養素は、以下のようなものが挙げられます。
VDT症候群の症状
たかが疲れ目、ですが…
VDT症候群の症状として、「目の疲れ」「視力低下」「目のかすみ」「目の痛み」「目の乾燥」などの他、「肩のコリ」「首や腕の痛み」「倦怠感」などもあり、場合によっては「苛立ち」や「不安感」「抑うつ」などに繋がることも報告されています
スマホなどのモバイル端末はとても便利で、情報の検索などをしている内にいつの間にか長時間見続けていた、ということになることも多々あるかと思います。
しかし、目を酷使することで、目だけではなく身体や精神的にも疲労が蓄積していくこと、またそういった現象が十代などの若年層にも広がっていることが懸念されています
スマホ老眼、VDT症候群の対策に
「画面を一定時間見たら小休止をとるようにする」「暗い場所でのVDT使用は避ける」「休憩時に体を動かす意識をする」などを心掛け、目に良いと言われている栄養素を積極的に摂るようし、目の健康を毎日の生活の中で意識していただくことをお勧めいたします
(あ)も記事を書きながら、他人事でない情報のせいか急に目の疲れが気になるようになってしまい、「ブドウ種子エキス」や「ビタミンE」などが入っているサプリメントをせっせと飲み始めました
(あ)
総務省 使い過ぎに注意!スマホの使用による健康への影響
ジョンソン・エンド・ジョンソン プレスリリース アンケート調査発表
学校保健調査 平成28年度結果の概要
厚生労働省 VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン
ロート製薬㈱ 目のトラブルについて
参天製薬㈱ VDT症候群