早いもので、5月に入って1週間が経とうとしています
新緑の緑が美しい季節ですね
さて、5月と言えば「5月病」になってしまっている方もいらっしゃるかもしれません
5月病には様々な症状があるようですが、胃もたれや胃痛、胸やけなどの胃腸症状が現れる事もあるそうです
そこで今回は、そんな方にお勧めの栄養素(ビタミンU)が豊富な旬の野菜である「レッドキャベツ」についてご紹介します
●特徴
「紫キャベツ」や「赤キャベツ」とも呼ばれています。
葉の表面が鮮やかな紫色をしていますが、葉肉は白く切り口は美しい彩りです
普通のキャベツと比較してサイズが小ぶりであり、葉が肉厚で固く巻き込んでいるのが特徴です。
レッドキャベツには普通のキャベツを上回るビタミンCが含まれ、その他のビタミン、ミネラル、食物繊維なども平均して多めに含まれています。
葉の表面の紫色は抗酸化作用のあるアントシアニンによるものであり、天然着色料の原料にもなります。
また、胃の粘膜の血流を良くして粘液の分泌を増加せることで粘膜保護作用があるビタミンU(別名:キャベジン 又は メチルメチオニンスルホニウム)も豊富です
●調理と組み合わせ
ビタミンCやビタミンUは過熱をすると減少してしまうため、生食がお勧めです
鮮やかな紫色の美しさを生かすには、千切りにしてサラダにしたり、ピクルスにすると良いでしょう。
酢と組み合わせることで紫色がより鮮やかになります
もし加熱調理した場合には、紫色の色素が溶け出して煮汁や炒め汁が紫色になり、他の食材も紫色に染まってしまい見栄えが悪くなってしまいます
また、中華めんなどのアルカリ性の食材と合わせると青色に近い色となり、食欲が減退してしまうことがあります
●選び方
葉の紫色が濃く、表面につやと張りのあるものが新鮮です。
芯がみずみずしく、変色やひび割れしていないものを選びましょう
●保存方法
丸ごと購入した場合は、芯をくり抜いてから水にぬらしたキッチンペーパーや新聞紙を詰め、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。
カットした状態の物は、ラップできっちり包んで冷蔵庫で保存し、早目に使い切りましょう
胃もたれや胃痛、胸やけなどの胃腸症状で食欲がない場合には、レッドキャベツは生食で酢を組み合わせて食べるのがお勧めです
生食で食べることでビタミンCやビタミンUが失われにくく、鮮やかな赤色に近い紫色は食欲をそそります。
酢には消化を助けて食欲を増進させる作用があるため一石三鳥なのです
また、酸やアルカリによる紫キャベツの色の変化はリトマス試験紙のようで面白いですね
実際に紫キャベツを使って自作のリトマス試験紙を作れるようですので、自由研究の材料にもなりそうです。
積極的にレッドキャベツを購入される方は少ないかもしれませんが、これを機に試しに買って調理してみてはいかがでしょうか
(さ)
<参考>
・春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜の栄養辞典 (吉田企世子:監修)
・からだにおいしい野菜の便利帳(板木利隆:監修)
・日本食品標準成分表2015年版(7訂)
・東北大学病院がんセンター サイト(http://www.cancercenter.hosp.tohoku.ac.jp/cmc/images/pdf/025_1205.pdf)
・農畜産業振興機構 サイト
・https://vegetable.alic.go.jp/panfu/cabbage/cabbage.html
・http://vegetable.alic.go.jp/yasaibook/pdf/c03_01.pdf
・聖マリアンナ医科大学 サイト(http://www.marianna-u.ac.jp/pharmacology/office/12751/014411.html)