冬のような寒さが落ち着いてきて春らしくなってきましたね
今回は、春が旬の野菜(山菜)である「たらの芽」をご紹介します
たらの芽の特徴
たらの芽は、ウコギ科の落葉樹である「たらの木の新芽」のことで、独特の風味とほろ苦さがあり、山菜の王様とも呼ばれています
地域によっても異なりますが、天然ものは春から初夏にかけてが旬です。
最近出回っているハウス栽培のものは、季節を先取りした料理の需要に対応するため、早いところで11月頃から出荷が始まります
ビタミンB群の中で葉酸が多く含まれるのが特徴で、野菜の中ではナイアシンも比較的多く含まれています
その他、ビタミンEやカリウム、食物繊維などの栄養素も豊富です
また、苦み成分であるエラトサイドは、糖やアルコールの吸収を抑える働きがあるため、食後の急激な血糖値の上昇を防ぐ作用があると言われています
たらの芽の調理と組み合わせ
おなじみの調理法と言えば「天ぷら」や「和え物」ですが、たらの芽に含まれる脂溶性の栄養素であるビタミンEは油との併用で吸収率が高まります。
そのため、揚げ物はお勧めの調理法と言えます
また、ゴマやクルミなどの木の実にも脂質が多く含まれており相性が良いため、さっと茹でて木の実と和えるのも良いでしょう
木の実と和えると苦みが和らぐため、苦みが苦手な方は是非試してみてください
美味しいたらの芽の選び方
切り口が黒ずんでおらず、穂先が鮮やかな緑色で、あまり大きく育ちすぎていないものを選びましょう。
たらの芽の保存方法
たらの芽は香りが大切なため、新鮮なうちに食べ切りましょう。
湿気にも乾燥にも弱いので、保存する場合は新聞紙や紙製の袋に包んで冷蔵庫の野菜室で保存します。
なお、軽く茹でて冷凍したり塩漬けなどすると、長期保存することができます
たらの芽に血糖値の上昇やアルコールの吸収を抑える成分が入っているなんて驚きですね
山菜はたくさん食べるような食材ではありませんが、春ならではの一品として酒の肴や夕食やお弁当のおかずなどに取り入れてみてはいかがでしょうか
(さ)
・からだにおいしい野菜の便利帳(板木利隆:監修)
・日本食品標準成分表2015年版(7訂)
・独立行政法人 農林水産消費安全技術センター サイト(http://www.famic.go.jp/public_relations_magazine/kouhoushi/back_number/201405-36.pdf)
・女子栄養大学 基礎栄養学研究室 サイト(http://co-4gun.eiyo.ac.jp/food%20database/3gun/foods-dic-3-taranome.html)