昨年の12月に、平成26年の国民健康・栄養調査の結果が発表されました
※国民健康・栄養調査とは、日本国民の身体の状況や栄養素などの摂取量、生活習慣の状況を明らかにするために厚生労働省が毎年行っている調査のことです。
そこで今回は、「平成26年の国民健康・栄養調査の結果」について栄養素の摂取状況を中心にまとめたいと思います
●栄養と食生活の状況
・食塩の摂取量は男性で10.9g、女性で9.2gと目標量よりも2g以上多いが、この10年間では1g以上減少している。
・朝食の欠食率は男女ともに20歳代で最も多く、男性では3人に1人、女性では4人に1人が朝食を食べていない。
・一般的に日本人はカルシウムが不足していると言われるが、それ以外に、ビタミンA、ビタミンB1、食物繊維もすべての年代で推奨量に足りていない
・成長期である7~19歳では、上記4栄養素に加えてビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンC、マグネシウム(女性)、鉄などが推奨量に足りていない。
・成人においては、男女とも30歳代が最も栄養素が足りていない。
●所得と生活習慣、食生活
今回の調査では、世帯の所得別(200万円未満、200万円以上~600万円未満、600万円以上)に生活習慣などの状況を比較しています
・年収が高い程、ご飯やパン、麺類などの穀物摂取量が少なく、野菜、きのこ、乳類、肉類の摂取量が多かった。
また、運動習慣や歯が20本以上残っている者の割合も多かった。
・年収が低い程、食品を選ぶ時に気にしている点が少なく、脂質の摂取量が少ないためエネルギー摂取量が少なかった。
しかし、喫煙している者や肥満者の割合は多かった。
●身体状況と飲酒と喫煙などの状況
・女性で痩せている者(BMI<18.5)の割合はこの10年間で増加しており、20歳代の女性の痩せの者の割合は17.4%(6人に1人)だった。
・収縮期(最高)血圧の平均値と140㎜Hg以上の者の割合はこの10年間で男女とも減少している。
・運動習慣のある者の割合は、30歳代男性と20歳代女性で最も低い。
・生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の割合は、男性では変化がないが女性は増加している。
・習慣的に喫煙している者の割合は男女とも減少しているが、男女とも30歳代で最も多い。
・自分の歯が20本以上ある者の割合が増加しており、歯周病の割合は減少している。
いかがでしょうか
これからの日本を背負っていく若い働き盛り世代である20~30歳代が最も不健康な生活を送っており、生きていく上で必要なビタミンやミネラルなどの微量栄養素が足りていないことが分かりますね
ビタミンやミネラルが不足すると、「疲れやすい」「だるい」「気分が晴れない」「肌が荒れる」など、原因が特定しづらい症状につながることがあります
また、食物繊維の摂取量が少ないと腸内環境が乱れ、免疫力が低下しやすくなってしまいます
そのため、若い世代ほど毎日の生活で肉や魚、野菜などの摂取量を増やし、特に不足しているビタミンA、ビタミンB1をはじめとするビタミンB群、ビタミンC、カルシウム、マグネシウム、鉄(特に女性)、亜鉛、食物繊維などを補給することが必要です
もしサプリメントなどの健康食品で不足している栄養素を補う場合には、ビタミンB1や亜鉛といった単体の栄養素を補うよりも、マルチビタミン・ミネラルの様に様々な栄養素がまとめて補給できるようなものがお勧めです
【 マルチビタミン・ミネラルがお勧めの理由 】
・栄養素は体の中でそれぞれ助け合って働くため、何か1つでも欠けていると健康を保てないから
・自分に本当に足りない栄養素が何かはハッキリ分からないから
・様々なサプリメントを飲むよりもマルチビタミン・ミネラルにまとめた方が金銭的負担、飲む負担、摂取する添加物の量が少なくなるから
※安価なサプリメントは配合されている栄養素の量が少なく、添加物が多く、使用している栄養素原料の品質が良くない物が多いためお勧めできません。
一般的に20~30歳代は収入が少ないことが多いので、食べ物にお金をかけられないかもしれません
しかし、体は自分が食べた食べ物でできています。
その不調をマッサージやエステ、化粧品などにお金をかけてカバーするよりも、まずは食生活や生活習慣を見直して体づくりをした方が安上がりで健康になれるかもしれませんね
(さ)
<参考>
・平成26年「国民健康栄養調査」の結果(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000106405.html)