機能性表示食品とヘルスクレーム①


以前「健康食品の種類や注意点」で機能性表示食品は、事業者の責任において、科学的根拠(エビデンス)に基づき機能性を表示することができると紹介しました。
今回は「機能性表示食品で表現可能なヘルスクレーム」について紹介します。

食品が持つ機能とは? 

私たちが普段から食べている食品には3つの機能があります。

①生きるために必要な栄養素としての機能
②美味しさや見た目についての機能
③脂肪の吸収を抑える、血圧の調節にはたらくなど、体を調節する機能

これらのうち、3つ目の機能性に着目したものが「機能性表示食品」です!

機能性表示食品の特徴

機能性表示食品制度は2015年にスタートし、市場規模も拡大しています↗↗↗
機能性表示食品とは、事業者の責任において、科学的根拠(エビデンス)に基づき健康の維持及び増進に役立つこと(ヘルスクレーム)を表示することができる食品です。

特定機能食品(トクホ)とは異なり、国による審査はありませんが、科学的根拠の開示義務があります。
そのため「どんな試験をおこなったのか」や「どんな健康効果が期待できるのか」などを確認することができます🧐🔍
また、最近では、新たな機能性成分の模索も盛んに行われています!
(機能性表示食品はお薬とは異なるため、病気の治療として用いることはできません。)

機能性関与成分とヘルスクレーム

以下、機能性表示食品として届出を受理されている機能性関与成分とヘルスクレームについてまとめてみました。

コエンザイムQ10(CoQ10)

肉類や魚介類、ナッツ類などの食品に含まれている脂溶性物質で、体内では心臓や肝臓、腎臓、膵臓に多く存在しています。
ユビキノンともいわれ、生命活動やからだを動かすのに必要なエネルギーを作り出すことや高い抗酸化作用をもつことで有名です。

表示可能なヘルスクレームには「細胞のエネルギー産生を助け、日常の生活で生じる身体的な疲労感を軽減する」「酸化ストレスを緩和する働きがある」などがあります。

セラミド

細胞間脂質の50%近くを占めており、角層細胞同士のすき間を満たし、細胞や水分をつなぎとめる役割を担っています。
肌のくすみ乾燥皮膚のバリア機能および色調の改善など美容に特化した効果が注目されています。

表示可能なヘルスクレームとしては、「肌の保湿力を高める」、「肌の調子を整える」などがあります。

イチョウ葉エキス

イチョウの緑葉にエタノールを加え、フラボノイド※などの成分を抽出したものです。
血液循環記憶障害耳鳴りめまいの改善に対して有効性が示唆されており、ドイツなどでは医薬品として利用されています。

表示可能なヘルスクレームとしては、「認知機能の一部である記憶(知覚・認識した物事の想起)の精度を高める」などがあります。

※フラボノイド:ポリフェノールの一種で天然に存在する有機化合物群の植物色素の総称。
           最近ではヒトの生理調節機能に働きかけるとして注目を浴びている。

機能性関与成分は600種類以上あり、届出数も6,000件を突破しています。(消費者庁 2023年3月2日現在)
特定機能食品の許認可数は1064件(2023年3月2日現在)であるため、機能性食品は国の審査がない分、順調に市場規模を拡大しているようです😳✨

まとめ

機能性を表示することができる食品は、これまで国が個別に許可した特定保健用食品(トクホ)と国の規格基準に適合した栄養機能食品に限られていました。
しかし、機能性表示食品ができたことで、消費者が正しい知識を得て自分に合ったものを幅広い選択肢の中から選ぶことができるようになりました!

消費者庁ホームページの機能性表示食品の届出情報検索を活用すれば、自分に合った機能性表示食品を簡単に見つけ出すことができます🔍💫

普段口にする食べ物やおやつ、飲み物などを選ぶ際、ぜひ機能性表示食品を役立ててみてください🍪🍫

消費者庁サイト

健康美容EXPO

国立健康・栄養研究所

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