10月は「食品ロス削減月間」、10月30日は「食品ロス削減の日」です🇯🇵✨
本来食べられるのに捨てられてしまう食品を「食品ロス」といいます。
「もったいない」だけでなく、環境や経済に関わる問題もはらんでいます。
食べものを大切にすることについて、みなさんができることを考えてみませんか?✨🍚✨
目次
日本の現状
世界では毎年、生産される食料の3分の1にあたる約13億トンが捨てられ、日本でも年間約523万トンが捨てられています。(農林水産省及び環境省推計 2021)
食品ロスの約半分は家庭から
出典:農林水産省及び環境省推計(令和3年度)
日本の食品ロス量の内訳は、事業系279万トン(53.3%)、家庭系244万トン(46.7%)。
日本人一人当たりに換算すると、年間約50キログラムの食べ物を捨てている計算になります。
世界の食料支援量よりも多い日本の食品ロス量
出典:農林水産省及び環境省推計(令和3年度)、国連WFP協会(年次報告書2021)
日本の食品ロス量は、国連WFP(食糧支援機関)が2021年に実施した食糧支援量の約1.2倍にもなります‼
世界の人々に対して支援される食品の量より、日本で廃棄されている量のほうが多いのです😣💦
毎日、おにぎり1個分の食品を捨て続けている
日本の食品ロス量でもある約523万トンを、国民一人当たりの食品ロス量として換算すると、毎日おにぎり1個分(約114グラム)の食品を捨てている計算になります。
一方で、日本の食料自給率は諸外国に比べて低く、輸入に頼る部分も多いので、たくさんの食べ物を廃棄している現状を変えていく必要があります。
食品ロスが与える影響
ゴミの焼却にともなう環境問題も深刻です。
特に、水分を多く含む食品の焼却には多くのエネルギーが必要なうえ、処理費用もかかります。
また、焼却時には二酸化炭素(CO2)が排出され、焼却後の灰を埋め立てる土地の問題も発生します。
もし、食品ロスを100トン削減できれば、46トンもの二酸化炭素を削減できます。
食品ロスの削減目標
出典:農林水産省及び環境省 推計
政府は、2030年度の日本の家庭系食品ロス、事業系食品ロスをそれぞれ2000年と比べて半減させることを目標とし、さまざまな取り組みを進めています。
近年の食品ロス量は減少傾向にありますが、「半減」の目標を達成するためには、一人ひとりの意識がとても大切です☺✨
食品ロスを減らす工夫
① 食べきれる量を作る・頼む
食品ロスは、ちょっとした気遣いや行動で減らすことができます。
ポイントは、「買いすぎない」「作りすぎない」「食べ残さない」こと。
● 買い物へ行くときは、献立を考えてから
● 家族の体調や予定も考慮して、食べきれる量を食卓に
● 作った料理は早めに、美味しいうちに食べる
● 外食時には、食べきれる量を注文する
残してしまったら、お店と相談して自己責任の範囲で持ち帰る
②「てまえどり」を習慣に
お店では、賞味期限がまだ残っている商品でも、販売期限を過ぎると店頭から撤去され、廃棄処分の対象となってしまいます。
販売期限が迫った手前の商品から積極的に選ぶことで、食品ロスを減らすことができます。
➂ 『予約購入』を心がけよう
クリスマスケーキや恵方巻といった季節商品の売れ残りの廃棄などが問題になっています。
解決策として消費者にできることは、季節商品を計画的に予約購入することです。
予約購入が浸透すれば、事業者も適切な量を生産することができ、食品ロスの削減につながります。
④ 賞味期限は「おいしく食べられる目安」
出典:消費者庁 食品ロス削減・啓発用パンフレット (令和4年3月版)
食品の期限表示は、「消費期限」と「賞味期限」の2種類があります。
(いずれも開封していない状態で、表示されている保存方法で保存した場合の期限が表示されています。)
消費期限・・・過ぎたら食べないほうがよい期限(傷みやすい食品)
賞味期限・・・おいしく食べることができる期限(超えた場合でも品質が保たれている)
賞味期限を過ぎても、すぐには廃棄せず、自分で食べられるかどうかを判断しましょう👌✨
まとめ
8月には、「令和の米騒動」と呼ばれる米不足が話題になりました。
猛暑や異常気象が原因のひとつで、予期せぬ事態でした。
このような状況から、食の安定供給と環境問題が深くつながっていることが分かります。
安定した食生活を守るために、それぞれができることから取り組んでいきたいですね☺✨
農林水産省HP aff 「減らそう食品ロス」2023
消費者庁HP「食品ロスについて知る・学ぶ」
はっしー
管理栄養士