「タンパク質」ってなに?


本日、9月11日は「タンパク質の日」です💪
健康や筋肉維持のためにタンパク質を積極的に摂取する方も多いのではないでしょうか?
今回は「タンパク質」について紹介します。

タンパク質とは

炭水化物や脂質と並ぶ「エネルギー産生栄養素」のひとつです!
20種類のアミノ酸から構成されており、体内で必要量を合成できない必須アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン、スレオニン、メチオニン、リジン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)と、体内で合成できる非必須アミノ酸(グリシン、アラニン、グルタミン酸、グルタミン、セリン、アスパラギン酸、アスパラギン、チロシン、システイン、アルギニン、プロリン)に分けることができます。
(ブログ:必須アミノ酸の覚え方

またタンパク質の日が9月11日な理由は、必須アミノ酸「9」種類と非必須アミノ酸「11」種類からとっているようです😊

タンパク質の働き

タンパク質はアミノ酸が多数結合した高分子化合物です。
吸収される際は、アミノ酸に分解し、小さい形にしてからだに運ばれます

タンパク質は筋肉・臓器・皮膚・毛髪などのからだを構成する要素として非常に重要な栄養源です。
また、それだけでなく、アミノ酸の組み合わせや種類、量などの違いによって形状や働きが異なり、酵素やホルモン、免疫物質としてさまざまな機能を担っています

【豆知識①最近よく聞くBCAAって何?】
筋肉をつくるためには、タンパク質の摂取が欠かせませんが、BCAAは分岐鎖アミノ酸の事を指し、バリン、ロイシン、イソロイシンの総称です。
BCAAは、筋肉の分解を抑制して、筋肉のエネルギー源となるといわれているため、筋肉をつけたい人にはもってこいのアミノ酸です。

1日に摂るべきタンパク質の量

日本人の食事摂取基準によると、推定エネルギー必要量は18~49歳で13~20%、50~64歳で14~20%、65歳以上は15~20%が、タンパク質摂取の理想とされています。

<エネルギー産生栄養素バランス※1(% エネルギー)>

※1.必要なエネルギー量を確保した上でのバランスとすること。
※2.範囲に関しては、おおむねの値を示したものであり、弾力的に運用すること。
※3.65歳以上の高齢者について、フレイル予防を目的とした量を定めることは難しいが、身長・体重が参照体位に比べて小さい者や、特に75歳以上であって加齢に伴い身体活動量が大きく低下した者など、必要エネルギー摂取量が低い者では、下限が推奨量を下回る場合があり得る。この場合でも、下限は推奨量以上とすることが望ましい。
※4.脂質については、その構成成分である飽和脂肪酸など、質への配慮を十分に行う必要がある。
※5.アルコールを含む。ただし、アルコールの摂取を勧めるものではない。
※6.食物繊維の目標量を十分に注意すること。

実際に1日の推定エネルギー必要量とタンパク質量を用いた計算方法は以下のようになります。
例)20代・女性・活動強度Ⅱの場合

推定エネルギー量:2000kcal/日
タンパク質(P):2000×0.13〜0.2
=260〜400kcal(65〜100g)
(参考値:牛ばら肉100g=P11g、豚ばら肉100g=P13.4g、鶏もも肉100g=P16.6g、鶏卵生1個:P6.2g)
(ブログ:自分に合ったバランスの良い食事について

【豆知識②】タンパク質と相性の良い栄養素
タンパク質の代謝にはビタミンB群が必須であり、中でもビタミンB₆は多くの補酵素成分として働きアミノ酸の代謝を助けています。
タンパク質をたくさん摂取する際はビタミンB₆の摂取も心がけましょう。
ビタミンB₆が多く含まれる食材:とうがらし、にんにく、バナナ、生姜 など

【豆知識③】良質なタンパク質って何?
タンパク質を多く含む食品の中でも、体内で合成することのできない必須アミノ酸を、バランスよく摂ることのできるものが良質なタンパク質といわれます。
必須アミノ酸の割合を示す指標として、アミノ酸スコアというものがあり、肉、魚、卵、大豆、乳類で高いといわれています。
また、アミノ酸スコアが低い食品でも、高い食品と組み合わせることでバランスよく摂取することが可能です。

タンパク質の多い食材

タンパク質は、肉類・魚介類・卵類・乳類など動物性の食品のほか、豆類・穀類など植物性食品に多く含まれています
特定の食品に偏らないように、それぞれのタンパク質をバランスよく食べるようにしましょう😀!

タンパク質量(g)(可食部100g当たり)

まとめ

長く、不要不急の外出自粛があり、家にいる時間が多かった影響か、Reライフ.netが実施した「タンパク質に関するアンケート」では、食事のときにタンパク質摂取を意識している方が7割を超えているようです。
また、日本人の食事摂取基準2020年版では、高齢者の低栄養予防やフレイル予防のために、50歳以上が目標とするタンパク質摂取の下限値を他の年齢区分よりも引き上げており、どの年代においてもタンパク質摂取は今必要とされています😳💥

摂り過ぎはからだの負担になる可能性がありますが、不足すると大変です💦
自分に必要なタンパク質量を把握し、普段の食生活を見直してみてはいかがでしょうか?

e-ヘルスネット[情報提供]

公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット

独立行政法人 環境再生保全機構

日本人の食事摂取基準(2020年版)

日本食品標準成分表2020年版(八訂)

Eatreat

この記事の著者

ゆーみん

管理栄養士

株式会社ヘルシーパス 企画開発部 / ためになる栄養講座・ブログ・お問い合わせ担当

自分自身のアレルギーと偏食がきっかけで管理栄養士を志向。大学卒業後は給食委託会社に就職し介護食からスポーツ栄養まで幅広い食に従事。

読んでいただいた皆さんに「ためになった」「面白かった」と思っていただけるようなブログづくりを心掛けています。

自己紹介ブログ ⇒ 新しいメンバーの自己紹介(管理栄養士:荒木)

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