日本人にとって昔からなじみの深い調味料ですが、お酢の健康効果についてご存じでしょうか?
今回は「お酢」について紹介します📢✨
お酢とは
一般にお酢と呼ばれているものは、糖質を含む食材をアルコール発酵および酢酸発酵させた液体調味料を指します!
お酢の種類は穀物酢、米酢、米黒酢、果実酢など原料別にたくさんあり、それぞれに味や香りも異なります😋🌾🍎
お酢は塩と並ぶ人類最古の調味料です。日本には今から約1700年(古墳時代)前に、中国から酒を造る技術とともに米酢の醸造技術が伝えられ、当時は上流階級の高級調味料や漢方薬として重宝されていました。
お酢が調味料として一般庶民に広まったのは江戸時代に入ってからで、ご飯に酢を混ぜて作る押し寿司やにぎり寿司が広まりました!🍣!
お酢の効果
昔からお酢には、実に多くの健康効果があると言われています。
近年の研究では、さらなる力があることがわかってきています。 ここではお酢の主な効果をいくつか紹介します。
疲労回復効果
健康な男子大学生14名を対象にクエン酸またはお酢(酢酸)を摂取し、疲労回復促進効果 の有無を調べたところ、クエン酸またはお酢(酢酸)を摂取した群で、疲労回復促進効果が有意現れたことを確認しました。
(山口務 デサントスポーツ科学Vol.15 p246-251)
内臓脂肪の減少
BMI が 25 以上の健常人16名を対象に、黒酢濃縮粉末を摂取させたところ、黒酢濃縮粉末摂取群において内臓脂肪面積の有意な減少、血中 HDL- コレステロール の有意な上昇などが確認されました。
(阿部彰子 et al.,日本補完代替医療学会誌 第 16 巻 第 1 号 2019 年 3 月:13-19)
食後のインスリン感受性
非糖尿病者と2型糖尿病者19名を対象に、お酢の食後高血糖とインスリン感受性の有効性について調べたところ、非糖尿病者では、お酢の摂取(酢20 g 、水40 g、サッカリン小さじ1杯) により、プラセボ群 (総炭水化物 87 g)と比較して食後の血糖が 64% 減少し 、食後のインスリン感受性が 34% 改善されました。
また、2型糖尿病患者では、酢の摂取は食事中の血糖値を下げる効果が低かったですが、改善がみられ、食後のインスリン感受性の改善と関連するのではないかと考えられています。
(Carol S. Johnston et al.,Diabetes Care 2004;27(1):281–282)
うつ症状の軽減
健康な大学生25名を対象に、毎日のお酢の摂取(りんご酢大さじ2)が精神状態に与える影響について調べたところ、お酢を4週間毎日摂取した群で自己申告によるうつ病スコアが20~34%軽減したことがわかっています。
(Carol S. Johnston et al.,Nutrients 2021, 13(11), 4020)
お酢の摂りすぎは危険??
お酢は適量摂ることで、健康効果が期待できますが、摂りすぎには注意が必要です⚠
以前、健康食品ブームでお酢が流行した際は、摂りすぎで逆流性食道炎を来した方も多かったそうです。
また、「飲みやすい酢」として、ブドウ糖や蜂蜜などが添加された糖質量の多いものも存在します。
これらが原因で、血糖値やインスリン分泌のコントロールが難しくなる可能性があるため摂りすぎには注意しましょう。
お酢を摂るおすすめのタイミング
お酢の摂取に関してはどのタイミングで摂取しても問題ありませんが、空腹時は胃腸に負担がかかるため避けた方が良いでしょう。
お酢を原液のまま飲むのではなく、お酢大さじ1~2杯程度を水や炭酸水などで割ることをおすすめします🥤🍹!
まとめ
お酢の健康効果についてまとめましたが、調理においては、塩味を引き立たせる働きがあるため減塩効果が期待できます。
また、主成分の酢酸には細菌の増殖を防ぐ防腐効果があり、古くからピクルスやしめ鯖など食べ物の保存性を高める効果が知られています🥒🐟
とても優秀な調味料であるお酢を、日々の献立に生かしてみてはいかがでしょうか🍽?
ゆーみん
管理栄養士