うっかり日焼けにご用心!


新緑がまぶしい季節になりました🌿✨
行楽に出かけたりスポーツを楽しんだり…と、外出の機会も多いのではないでしょうか?

この時期気をつけたいのは、降り注ぐ紫外線です☀
今回は、うっかり日焼けによる影響今すぐ始めたい紫外線対策をご紹介します📢✨

油断大敵!5月の紫外線☀

2023年の紫外線量

爽やかなイメージの5月🌿ですが、『うっかり日焼け注意報』はいつでも発令中です📢✨

下のグラフは、2023年 茨城県つくば市の年間の紫外線量を表しています。
4~5月でも『強い・非常に強い』紫外線が地表に降り注いでいることがわかります。

『●』:観測値『細実線』:1990年から2023年までの累年平均値出典:気象庁「日最大UVインデックス(観測値)の年間推移グラフ」

また、日本列島の西と東という地域の違いでも、紫外線量に差があります

出典:気象庁HP 「日最大UVインデックス(解析値)」の 毎日の全国分布図(筆者一部改変)

気象庁では、紫外線が人体に与える影響度合いを『UVインデックス』という指標で評価しています。
日本全国の予測値なども確認することができ、紫外線予防にお役立ていただけます。
(くわしくはこちら→ 気象庁:「紫外線に関するデータ」

紫外線のダメージ

皮膚への影響

皮膚には紫外線から身を守る仕組みが備わっています。
最も強力な防御は、皮膚にあるメラノサイト(色素細胞)が作るメラニン色素です。
紫外線にあたると、数日後からメラノサイトはメラニンを作りだし、まわりの角化細胞にも分配します。
そのはたらきで、角化細胞は基底細胞の核にある大切な遺伝子を守ることができます。
メラニンは、紫外線を吸収したり散乱させたりして、皮膚へのダメージを防いでいるのです。

 

そんな大切なはたらきをしているメラニンが、なぜシミになってしまうのでしょうか?

メラノサイトの中では、チロシンというアミノ酸がメラニンに変化します。
紫外線が刺激となってメラノサイトにシグナルを送ると、チロシナーゼという酵素がつくられ、チロシンを活性してメラニンへの変化を促します。

また、メラニンはメラノサイトで毎日生成されて、自然にからだの外へ排出されます。
健康な肌では、肌のターンオーバーによって生成と排出のバランスが保たれています。
ところが、紫外線を過剰に浴びてしまったり、肌のターンオーバー(代謝)のサイクルが乱れたりすると、メラニンがすべて排出されず表皮に蓄積されてしまい、シミになります。

眼への影響

波長が280nm以下の光は、眼球表面の角膜ですべて吸収されます。
これより長い波長の紫外線も、大半は角膜で吸収されますが、角膜を通過した紫外線のほとんどはレンズの役割を担う水晶体で吸収されます。
残りの1 ~ 2%が水晶体を通過して網膜まで到達します。
紫外線曝露による眼への影響は、急性の紫外線角膜炎慢性の翼状片白内障が知られています。

今すぐはじめたい 紫外線対策

「紫外線を浴びない!」外側からのケア

紫外線を浴びる頻度と時間を減らすことで、ダメージから肌を守ることができます。

◆ 外出時間を考える
◆ UVクリームを使う
◆ なるべく日陰に入る
◆ 長袖を着る・日傘をさす・帽子をかぶる
◆ UVカットサングラスをかける

日焼け止めの選び方

日焼け止めのパッケージを、よ~く見てください。
「SPF」や「PA」という表示。これは何を示しているかご存じですか?
それぞれの違いを理解することで、利用シーンや肌の悩みに応じた選び方がわかります。

 UV-A波を防ぐには「PA」
「PA」とは、長期間かけて肌の弾力を失わせるUV-A波を防ぐ効果の目安。
4段階の「+(プラス)」で表示され、「+」の数が多いほうが予防効果が高い。

 UV-B波を防ぐには「SPF」
「SPF」とは、肌に赤みや炎症、シミ・そばかすの原因となるUV-B波を防ぐ効果の目安。
1~50+までの数値は、UV-B波を予防できる時間の程度を表す。
数値が大きいほうが、予防効果が高い。

シーン別・おすすめ日焼け止めレベル(PA・SPF)

 

「シミを残したくない!」内側のケア

肌のターンオーバー(代謝)のサイクルが乱れると、黒色メラニンが排出されずに長く留まって色素沈着につながります。
肌の代謝機能を正常に戻すために、まずは生活習慣を見直しましょう。

【改善したい生活習慣】

◆ 睡眠不足
◆ 無理なダイエット
◆ 運動不足
◆ 便秘
◆ 冷え性
◆ 疲労

おすすめの栄養素

紫外線のダメージを和らげるために、「抗酸化作用、肌の生成サポート、メラニンの生成を抑える、肌の潤い保持」などの効果がある栄養素を意識して摂りましょう。

◆ビタミンC
水溶性の抗酸化ビタミン。
チロシナーゼの活性を阻害する効果が期待されています。
また、できてしまったメラニン(酸化型)を還元して無色のメラニン(還元型)にする働きもあり、美白の強い味方です✨

◆カロテノイド
ベータカロテンやリコピンなどのカロテノイドは皮膚中に存在し、紫外線によるダメージ(活性酸素の害)を軽減すると言われています。
(くわしくはこちら→ブログ:『紫外線対策でも注目!リコピン』『リコピンを効率よく摂取する方法』

◆グルタチオン
抗酸化能力が強く、チロシナーゼの活性を阻害する効果が期待されています。

さらに、色の濃いメラニン(ユウメラニン)の合成経路から色の薄いメラニン(フェオメラニン)を合成する経路にもっていく働きもあります。
(くわしくはこちら→ブログ:『グルタチオンって?』

まとめ

『いつのまにか、紫外線が強かった😱!』という、うっかり日焼けをなくすために、年間を通してUVケアをするのもおすすめです。
メラニンを蓄積させないために、おすすめ栄養素の摂取も日頃から心がけてみてください。

環境省 紫外線環境保健マニュアル
国土交通省 気象庁『オゾン層・紫外線の知識』

この記事の著者

はっしー

管理栄養士

株式会社ヘルシーパス 企画開発部 / ブログ・ニュースレター・お問い合わせ担当

ドラッグストアと食品スーパーを展開する企業の販売促進室で管理栄養士&美容アドバイザーに従事。
健康と食をつなぐ情報の発信・社内教育・栄養相談会・美容接客を通じて、体内外へのアプローチを探求。
現在は、中高生3人の母として思春期の食事づくりに奮闘中。

多くの情報があふれる中、みなさまがご自身の健康とQOLの維持・向上のためにより良い「選択」をしていただけるよう、お役に立つ情報を発信していきたいと思っています。

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