紫外線が気になる季節になってきましたね🌞💦
ビタミンCは美肌効果が期待できる栄養素の代表格ともいえますが、具体的にどういった効果があるのかご存知ですか?
今回は「ビタミンCの美肌効果と摂取量」について紹介します!
ビタミンCとは
L-アスコルビン酸とも呼ばれる、水溶性の栄養素です。
ビタミンCといえば、壊血病を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
16世紀から18世紀にかけての大航海時代に、船員たちの間で流行し、当時は現代のがんのように怖い病気のひとつだったようです。
20世紀頃、オレンジに抗壊血病因子が存在することが判明し、この因子をビタミンCと命名しました。
多くの哺乳動物では、体内でブドウ糖からビタミンCを合成することが可能ですが、ヒトやモルモットなど一部の動物は、合成に必要な酵素がなくビタミンCを合成できないため、食事からビタミンCを摂取する必要があります。
ビタミンCの美肌効果
ビタミンCの肌への効果は以下の通りです😊✨
メラニン色素の抑制効果
紫外線は皮膚の基底層にあるメラノサイト(色素形成細胞)を活性化してシミやそばかすの原因となるメラニンの生成を促しますが、ビタミンCには、メラニンの生成を抑制する作用があります。
その主な作用は還元作用であり、メラニン合成の中間物質のドーパキノンを還元してドーパに戻す作用と、濃色の酸化メラニンを還元して淡色の還元型メラニンにする働きがあるとされています。
<メラニン色素の合成抑制>
<メラニン色素の淡色化>
活性酸素の除去
ヒトは、酸素を利用してエネルギーを生成していますが、その過程で「活性酸素」という物質が発生します。
活性酸素は細胞を酸化させ、身体の老化を進めてしまいます。
その結果、生活習慣病はもちろん、シミやしわ、そばかすなどの原因にもなるといわれています。
ビタミンCには、この活性酸素を無害化して老化を防ぐ働きがあります。
コラーゲンの生成
コラーゲンはからだを作るたんぱく質のうちの 1/3 を占め、細胞と細胞の接着剤のような働きをしています。
コラーゲンの材料はアミノ酸(たんぱく質)ですが、ビタミンCはアミノ酸からコラーゲンを作るときに欠かせない栄養素です。
ビタミンCの摂取量と不足の原因
ヒトはビタミンCを体内で作れないため、成人では1日100mg(日本人の食事摂取基準2020年版)の摂取が推奨されています。
ビタミンCが不足すると、倦怠感、疲労感、気力低下の症状が出てきます。
また、ビタミンCを含まない食事を続け、数ヶ月たつと壊血病になるリスクが高まります。
【豆知識】壊血病は現代でも起こりえる?
「約500年前の病気が、今のような飽食の時代には起こらないだろう」と思われがちですが、実は現代でも十分に起こり得る病気なのです。
ヒトは通常、体内におよそ1,500mg のビタミンC を貯蔵しており、ビタミンC を全く含まない食事を約 60 ~ 90 日間摂取した場合に 壊血病を発症すると考えられています。
ビタミンCは光や空気、熱に弱く、からだに蓄積しづらい性質を持っています。
「ビタミンCを豊富に含む食材だから」と意識して摂り入れているつもりでも、加熱調理ばかりしたものでは、思っているよりもビタミンCが摂取できていないケースもあるのです。
また、重度のアルコール依存や一人暮らしのお年寄りなど、偏食が原因で知らず知らずのうちにビタミンC欠乏に陥る可能性があります。
ビタミンC不足は、とくに①野菜や果物の摂取が少ない人、②喫煙者や受動喫煙者、③ストレスの多い人、④アルコールの摂取量が多い人にみられやすいです。
経口摂取したビタミンCは、200mg程度であれば90%体内に吸収されますが、1g以上になると吸収率が50%以下となるといわれています。
摂取の際は分けて摂取するのがおすすめです!
ビタミンCの多い食品
ビタミンCの補給というとレモンやオレンジなどの柑橘類を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、柑橘類以外にもビタミンCを多く含む食材は多いです。
<植物性食品>
<動物性食品>
さらに、脂溶性の抗酸化物質であるビタミンEやカロテノイドと併用することで効果アップが期待できるため、これからの時期はお出かけ前にビタミンCとグルタチオン、カロテノイドの摂取がおすすめです。
ゆーみん
管理栄養士