妊娠中に起こるトラブルはさまざまですが、中でも便秘でお困りの方が多いようです💦
今回は「妊婦中の便秘や解消方法」について紹介します。
どうして妊娠中に便秘になりやすいの?
妊娠中は胎児の成長やホルモンの影響で便秘になりやすいといわれており、妊娠周期によって便秘の原因は変わります!
妊娠初期:つわりの影響で水分量や食事量が減少。
妊娠中期:黄体ホルモンの影響により腸の動きが低下する。
妊娠後期:大きくなった子宮に腸や肛門周辺が圧迫される。
【黄体ホルモンは便秘ホルモン??】
妊娠中に起こる便秘の原因のひとつにホルモンの影響があります。
女性は月経前や妊娠時に黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌量が増えます。
黄体ホルモンは、腸管内から水分を取り込んで便を硬くし、大腸のぜん動運動を抑えるので、便秘になりやすいといわれています。
さらに、女性は男性に比べ腹筋が弱いことも便秘の原因のひとつです。
妊娠中に腹筋を鍛えるわけにはいかないので、妊娠を希望している方は妊娠前から腹筋を意識するようにしましょう💪🔥
妊娠中の便秘は胎児に影響する?
便秘そのものが胎児に悪影響を及ぼす可能性は低いです。
しかし、子宮と腸は位置が近いため、子宮に深刻な事態が起きても区別が付きにくい可能性があるので、なるべく便秘にならないようにしたいですね。
便秘の解消方法
妊娠中の便秘を解消するための方法をまとめてみました。
つらい便秘を防ぐためにも、ぜひ参考にしてみてください。
便秘の予防方法① 食生活
つわりや胎児の成長により食が細くなりがちです。
食べられそうな時に意識して摂っていただきたい栄養素があります😋🍴
乳酸菌・ビフィズス菌
菌の種類によって働きは異なりますが、乳酸や酢酸などを分泌して悪玉菌の増殖を抑え、腸の働きを良くしてくれます!
乳酸菌やビフィズス菌を含む食品にヨーグルトや乳酸菌飲料がありますが、商品によっては、脂質や糖質も含まれています💦
適量であれば問題ありませんが、過剰摂取が気になる場合には、無脂肪や無糖のものを選択するのが良いでしょう。
食物繊維
食物繊維は水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けにくい不溶性食物繊維があります。
便を柔らかくしたり、腸管を刺激して腸の運動を活発化させるなどの効果が期待できます。
また、厚生労働省では女性の食物繊維摂取目安量を1日18g以上としています。
令和元年国民健康・栄養調査結果では、男女ともに食物繊維の摂取量がとても少ないことがわかっています🤦♂️🤦
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランスよく摂取していただきたいです。
マグネシウム
商品名に「マグネシウム」とついた便秘薬もあるように、マグネシウムには腸内の便通を良くする働きがあります。
また、胃酸の中和効果や骨の成長、筋肉の弛緩効果などさまざまな働きを担っているミネラルです。
妊娠中よく起こる、こむら返りにも効果的と言われています🤱
そのほか、栄養素ではありませんが、便が腸内で固くならないよう、こまめに水分補給することも重要です🥤
羊水に蓄積される水分などの影響もあり、腸内の水分量が不足しがちになります。
飲料でとるだけでなく、汁物や果物など水分の多いものを献立に取り入れるのもおすすめです。
便秘の予防方法② 運動
妊娠中、激しい運動はできませんが、適度に体を動かして腸を刺激することも大切です。
軽いウォーキングやジョギング、ヨガなど無理のない範囲で行うと良いと思います。
マタニティーエクササイズなどの体操もおすすめで、今は無料動画配信サイトなどでも簡単に見ることが可能です📱
腹式呼吸などを取り入れながらリラックスして行うようにしましょう。
妊娠中の便秘薬の使用
子宮に影響を与えない便秘薬(緩下剤)であれば、赤ちゃんへの影響は少ないと考えられるので、妊娠中でも服用することができる商品もあるようです。
なかなか便秘が改善しない場合は主治医にご相談いただき、一緒に内服薬を検討していただければと思います。
また、便秘の改善に「浣腸」という方法もありますが、妊娠中に行うと胎児に影響が出る可能性があるため、自己判断で行わないようにしてください。
まとめ
妊娠しているかどうかにかかわらず、現代の女性の2人に1人は便秘だと言われています😱💦
便秘でいきんだぐらいでは流産につながるリスクは低いと言われていますが、なるべくおなかに負荷はかけたくないですよね!
「便秘かな」と思ったら、自分でできる解消法を試すとともに、なるべく早く主治医に相談するようにしましょう(●’◡’●)🍀
ゆーみん
管理栄養士