漢方薬とサプリメントは同じようなものだと思っている方もおられるようです。
確かに、簡単に購入できたり、医療機関でも漢方薬もサプリメントも取り扱っている場合があるので、さほど気にしていない方も多いのではないでしょうか🧐?
今回は「漢方薬とサプリメントの違い」について紹介します。
漢方薬とサプリメントの違い
サプリメントと漢方薬の大きな違いについて、下記にまとめてみました😊
漢方薬
中国が起源で、日本で独自に発展した「漢方医学」で使われる薬のことを言います。
漢方薬は生薬※を決められた配合量で組み合わせたもので、お悩みや症状に合わせて「治療」として使用でき、医薬品に分類されます!
厚生労働省が認可したものは「薬局医薬品」と呼ばれ保険適用となり、効果効能について国が認可しているため一定の品質が保証されています💊✨
※生薬(しょうやく):植物の葉、茎、根などや鉱物、動物のなかで薬効があるとされる一部分を加工(切る、乾燥する、蒸すなど)したもの。
サプリメント
サプリメント(Supplement)は、もともと「補助・補完」という意味があります。
アメリカでは「ビタミン、ミネラル、アミノ酸、ハーブなどの栄養成分を1種類以上含む栄養補給のための製品」と定義していますが、日本では特に定義はなく、ビタミンやミネラルなど健康の維持増進に役立つ特定の成分を濃縮し錠剤やカプセル状にしたものをまとめてサプリメントと呼んでいます!
漢方薬とは異なり、身体を健康的な状態に保ち病気を「予防」する効果が期待されることもありますが、あくまでも分類上は「食品」です。
サプリメントとの併用
サプリメントは食品ですので、基本的には問題ないと考えられています。
しかし、最近のサプリメントにはビタミン・ミネラル以外にも様々な原料が使用されています。
中には薬には認可されないが健康に良いとされるハーブや、生薬で食品に分類されるものが含まれた製品、そのほか、海外製のサプリメントではどのような成分が配合されているのか正確にわからないものもあります💦
そのため、サプリメントと漢方薬を併用することで相互作用を生じる場合があります。
(詳細:サプリメントと医薬品の相互作用)
例:甘草×アロエ
甘草を過剰に使用することにより、体内のカリウムが減少するおそれがあります。
刺激性緩下作用をもつアロエにも、体内のカリウムを減少させるおそれがあるため、併用すると、カリウム濃度が過度に低下するリスクが高まるおそれがあります。
例:紅麹×セント・ジョンズ・ワート
セント・ジョンズ・ワートは、肝臓でスタチン系薬(脂質異常症)が分解される速度を速めるおそれがあります。
紅麹には、スタチン系薬によく似た化学物質が含まれているため、紅麹に含まれる化学物質の血中濃度を低下させるおそれがあります。
相互作用についてはまだ調べられていないこともたくさんあるため、サプリメントに限らず、健康食品と併用する場合には主治医にご確認いただくようお願いいたします。
まとめ
漢方には即効性があると考えている先生もいると思います。
摂取する方の体質や症状に合ったものでないと十分に効果を発揮することができないため、症状が改善しない場合は主治医にご確認いただくようお願いいたします🙇♀️🙇
ゆーみん
管理栄養士