私たちは様々な種類の栄養素を日々摂取していますが、吸収されやすくなったり、働きが良くなったりする組み合わせをご存じですか🤔?
今回はビタミンとミネラルに着目し「相性の良い組み合わせ」をご紹介します!
目次
相性の良い栄養素の組み合わせ
栄養素の相性とは?
栄養素には相性の良い組み合わせが存在します。
例えば、吸収されにくい栄養素が特定の性質を持つ栄養素と一緒に摂ることで吸収率がアップしたり、
栄養素同士を組み合わせることで期待される効果がさらに良くなる組み合わせがあります💡‼
また、抗酸化物質は、その由来や構造により抗酸化作用を発揮する活性酸素種が決まっているため、
1種類の抗酸化物質だけを大量に摂取するよりも種類の異なるものを複数摂った方が体内での働きが良いと考えられています。
相性の良い栄養素の組み合わせ
相性の良い栄養素の組み合わせの中で、代表的なビタミン・ミネラルの組み合わせをご紹介します🤝
ビタミンA × 亜鉛
ビタミンAはレチノール、レチナール、レチノイン酸に分類されていますが、
動物性食品に含まれるビタミンA(レチニル脂肪酸エステル)をレチノールに、レチノールをレチナールに変換する酵素には亜鉛が必要です!
また、亜鉛欠乏により、レチノール結合タンパク質の合成が低下し、ビタミンAの代謝を阻害する可能性があります。
ビタミンD × カルシウム
ビタミンDは肝臓と腎臓を経て活性型ビタミンDに変わります。
活性型ビタミンDはカルシウムの恒常性を調整し、血清カルシウム濃度を正常に保ちます。
ビタミンD × マグネシウム
マグネシウムは、ビタミンDを腎臓で活性化する補因子として働くため、体内のマグネシウム量はビタミン D の代謝に重要です。
また、マグネシウムの吸収はビタミンDによって促進します。
ビタミンE × ビタミンC
ビタミンEがフリーラジカルを中和するとその抗酸化能が失われるが、ビタミンCはビタミンEの抗酸化活性を再生する。
ビタミンC × 鉄
非ヘム鉄は、二価鉄に還元されてから吸収されます。
ビタミンCは、食事性の三価鉄を二価鉄に還元し、非ヘム鉄の吸収を強力に増進します(クエン酸や乳酸なども同様の働きがある)。
さらに、ビタミンCはコラーゲン代謝、カルニチン合成、チロシン代謝、カテコールアミン合成などにおける鉄含有ヒドロキシラーゼの働きにも関与しています。
鉄 × 銅
銅は体内での正常な鉄の代謝と赤血球の生成に必要です。
また、エネルギー代謝(電子伝達系)において銅は鉄と共に電子の移動に関わっています。
亜鉛 × 銅
銅亜鉛スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)として活性酸素を除去する働きがあります。
また、亜鉛の過剰摂取により銅が欠乏することがあるため、サプリメントなどで亜鉛を大量に摂取する場合には、合わせて銅も摂取するのがお勧めです。
脂溶性ビタミン × 油脂
ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKなどの脂溶性ビタミンは、胆汁酸などによってミセル化された後に小腸から吸収されます。
食事由来の油脂は脂溶性ビタミンの輸送体となり、吸収率を増加させます。
例えば、食事由来のベータカロテンのビタミンAとしての生体利用率は1/12ですが、油脂に溶けたベータカロテンは1/2程度であり、油脂との相性がとても良いです💡!
まとめ
今回挙げた組み合わせ以外にも、「ビタミンC×セレン」「ビタミンA×鉄」「ビタミンK×カルシウム」など相性の良い栄養はたくさん存在します😳✨
「カルシウム×鉄」のように相性があまり良くない組み合わせもありますが、基本的には栄養素は単独で不足することはほとんどありません。
また、体内ではそれぞれが助け合いながら働いているため、単独で摂取するよりもバランスよくマルチに摂取するのがお勧めです(*’◡’*)‼
ゆーみん
管理栄養士