単体では問題ない医薬品でも、サプリメント(食品)と併用することによって、よくない影響が出る組み合わせをご存じでしたか?
今回は「サプリメントと医薬品の相互作用」について紹介します!
目次
相互作用とは
摂取したサプリメント(食品)が医薬品の作用や副作用に影響し、医薬品の効力や副作用を強くしたり弱くしたりする現象のことを「相互作用」といいます。
相互作用には医薬品の吸収・分布・代謝・排泄の過程で影響する薬物動態学的相互作用と、
食品が医薬品の効き方に協力的または拮抗的に影響することで起こる薬理学的相互作用の2種類に分けられます。
服用する医薬品の種類が多くなればなるほどリスクは高まり、市販で売られているかぜ薬や、頭痛薬でも起こるため注意が必要です😟💦
相互作用の例
相互作用についてはまだ調べられていないものが多いですが、その中でも良く知られている具体的な例を少し紹介いたします!
※具体的に相互作用をおこす量については分かっていないことも多く、また、個人差も大きいため、次の相互作用が必ず起こるわけではありません。
血圧を下げる薬(降圧薬)×グレープフルーツ
グレープフルーツには血圧を下げる薬の体内吸収量を増加させる可能性があり、血圧が過度に低下するおそれがあります。
血液をサラサラにする薬(抗血栓薬)×ビタミンK
ビタミンKは体内で血液凝固を助ける働きがあるため、薬の血液をサラサラにする効果を弱めるおそれがあります。
睡眠薬×アルコール
アルコールには脳の緊張を抑える作用があり、睡眠薬と同じような働きがあります。
お酒と一緒に飲むと脳の緊張を抑える働きが増強されて、ふらついたり、もうろう状態になることがあります。
骨粗鬆症治療薬×カルシウム
骨の形成に必要不可欠なカルシウムですが、骨粗鬆症治療薬と一緒に摂取することで医薬品の体内吸収量を減少させる可能性があります。
風邪薬・痛み止め(解熱鎮痛剤)×セントジョーンズワート
セントジョーンズワートはうつ症状の改善などが期待できるハーブで、多くのサプリメントが売り出されていますが、
セントジョーンズワートの成分に光増感作用があるため日光に当たって皮膚炎を起こす可能性があります。
また、医薬品の中には服用することで、欠乏してしまう栄養素(ビタミン・ミネラルなど)があることも知られています。
(例:スタチン系の高脂血症治療薬の服用で、体内のCoQ10が欠乏するため補給が必要)
体内で必要なビタミン・ミネラルなどが欠乏すれば、正常な代謝が行われず回復が遅れることも考えられるため、処方された医薬品についてはどんな作用や副作用があるか確認することが大切です。
医薬品を出してもらうときには、飲んでいる市販薬やサプリメントの情報を医師や薬剤師にしっかりと伝えるようにましょう!
ゆーみん
管理栄養士