冬は夏と比較して紫外線量が少ないため、紫外線対策をしていない人も多いのではないでしょうか❓
冬こそ紫外線に当たった方が良いという考えがありますが、紫外線に当たる前後でのケアはとても重要です。
そこで今回は、「冬の紫外線対策」についてまとめます💡
目次
冬の紫外線
紫外線の強さは、季節、場所、時間帯、天候などで異なりますが、一般的に北から南へ行くにしたがって強くなる傾向にあります。
季節別に見ると、夏に強く冬に弱くなり、時間帯では正午前後(各地区で太陽が最も高くなる時:南中時)に紫外線は最も強くなります。
また、標高の高い所の他、雪や砂は紫外線を強く反射するため、スキーや海水浴などでは強い紫外線を浴びやすくなります☀️
※UVインデックスとは、紫外線の波長ごとに異なる人体への影響度合いを総合的に評価した指標のことです。
紫外線の強さに時間をかけたものが紫外線量です。
弱い紫外線でも長い時間浴びた場合の紫外線量は、強い紫外線を短時間浴びた場合と同程度になることもあります。
日本の冬の紫外線は弱いですが、紫外線対策をしないで長時間日光に当たると、皮膚や目などにダメージが加わる可能性があります💦
紫外線とビタミンD
ビタミンDは免疫を調節する作用があり、風邪やインフルエンザなどの感染症、がん、花粉症などの対策として注目を集めています👀
ビタミンDは魚介類やキノコなどに多く含まれていますが、食事から十分に摂取するのは大変です💦💦
紫外線に当たることで皮膚で合成することもできますが、冬は紫外線量が少ないことから体内のビタミンD濃度は低くなりがちです。
さらに、日焼け止めクリームを塗ったり日傘などで紫外線対策をすると、ビタミンDの合成量が少なくなってしまいます😱
冬は感染症が流行しやすいため、体内のビタミンD濃度を保つために日光(紫外線)にたくさん当たることが大切です🔆
しかし、美容や皮膚の健康などのために紫外線に当たるのは避けたいという矛盾もあるため、皮膚へのダメージを軽減するために紫外線を浴びる前後でのケアを考えるのがいいかもしれません😊
紫外線対策にお勧めの栄養素
紫外線のダメージを和らげるためには、「抗酸化作用のある栄養素」「肌の生成をサポートする栄養素」「メラニン(黒色色素)の生成を抑える栄養素」「肌の潤いを保持してくれる栄養素」などを意識して摂ると良いと言われています😄
以下、お勧めの栄養素をご紹介します。
カロテノイド(ベータカロテン、リコピンなど)
・緑黄色野菜に多く含まれている
・抗酸化作用により、紫外線の影響で発生する活性酸素を消去
・紫外線ダメージによる紅斑を防ぐ
*皮膚中のリコピンは紫外線に当たることにより減少するため、紫外線に当たる前に摂取すると良いと言われています。
ビタミンE
・種実類や植物油などに多く含まれる
・抗酸化作用により、紫外線の影響で発生する活性酸素を消去
・ビタミンCと一緒に摂ることで日焼け防止効果が期待される
ビタミンC
・野菜や果物に多く含まれる
・抗酸化作用により、紫外線の影響で発生する活性酸素を消去
・ビタミンEと一緒に摂ることで日焼け防止効果が期待される
・メラニンの生成抑制
・コラーゲンの合成に不可欠
CoQ10(コエンザイムQ10)
・肉類や魚介類に多く含まれる
・抗酸化作用により、紫外線の影響で発生する活性酸素を消去
・基底膜を構成するタンパク質(ラミニン)やコラーゲンの生成を促進
グルタチオン
・肉類やワインなどに多く含まれる
・抗酸化作用により、紫外線の影響で発生する活性酸素を消去
・メラニンの生成抑制
・黒色メラニンを黄~赤褐色にすることで、肌を白く見せる
α-リノレン酸
・亜麻仁油、しそ油(えごま油)などに多く含まれる
・新しい皮膚を生み出す真皮の主要栄養素
・肌のバリア機能を維持
・紫外線などの刺激から肌を保護する
どの栄養素も、紫外線を浴びる前から日常的に摂取することで効果が期待できます。
また、紫外線を浴びた後のダメージのケアにも、積極的に摂取することがお勧めです😃
・日本食品標準成分表2015年版
・Nutrients 2010 The Role of Phytonutrients in Skin Health
・東京大学学位論文 上田要一 No.213648 「グルタチオンの風味特性に関する食品化学的研究」
・J D Ribaya-Mercado et al.,J Nutr.1995 Jul;125(7):1854-9.
・イラストレイテッド ハーパー・生化学【原書29版】
・松本光雄,薬学雑誌,128(8),1203-1207(2008)
・石神昭人 著「ビタミンCの辞典」(東京堂出版)
・三羽信比古 著「ビタミンCの知られざる働き」(丸善)
・Z Fu et al., Lipids. 2001 Mar;36(3):255-60.
・Silke De Spirt et al., Br J Nutr. 2009 Feb;101(3):440-5
さとこママ
管理栄養士