近年、摂取カロリーは十分でも健康維持に必要な栄養素が不足している『新型栄養失調』が問題視されており、特に働く女性の鉄不足が問題視されています😟💦
今回は日本人女性の鉄摂取と貧血について紹介します。
貧血とは
血液中の赤血球や血色素(ヘモグロビン)が正常よりも少なくなってしまった状態をいいます。
血液は酸素を全身に運搬しており、その役割を担っているのが赤血球に含まれるヘモグロビンです!
ヘモグロビンは主に鉄を含む「ヘム」という色素とタンパク質が結合(ヘムタンパク質)してできており、これが酸素と結合して全身に運んでいきます。
そのため、体内に含まれる鉄分が減少してしまうとヘモグロビンも減り酸素を運搬する能力が低下してしまい、不調を招いてしまいます🤢⬇
貧血について詳しくは、こんな時にはこんな栄養素~貧血~をご覧ください。
また、以下のグラフは平成30年度国民健康栄養調査 女性鉄摂取量のグラフです。
日本人の70歳以下の女性は慢性的な鉄不足であることがわかります🙄💥
鉄が不足し貧血状態になると、目まいや顔面蒼白などの他にも
●疲労感
●集中力の低下
●食欲の低下
●冷え症・頭痛
●月経異常
●脱毛
などの症状がでる可能性があります。
上記のような症状がある場合は積極的な鉄の摂取が必要かもしれません。
貧血の種類と原因
貧血には様々な種類の貧血があり、主な貧血の種類は以下の通りです。
鉄欠乏性貧血
鉄摂取量の不足、鉄需要の増加、過剰な鉄損失、鉄の吸収阻害などが原因でヘモグロビンの主な材料である鉄が不足し、ヘモグロビンが作られなくなるために起こる貧血。
血清鉄とフェリチン(貯蔵鉄の指標)の濃度が低く、鉄結合能が高い傾向がある。
再生不良性貧血
骨髄で血液が造られないために血液中の赤血球、白血球、血小板のすべての血球が減ってしまう病気。
ほとんどの場合が原因不明だが、医薬品が原因となることもある。
悪性貧血(巨赤芽球性貧血)
ビタミンB12や葉酸が欠乏することでDNA合成が障害され、赤血球の他に白血球や血小板なども減少し、骨髄に巨赤芽球が出現する。
溶血性貧血
赤血球の寿命よりも赤血球膜が早く壊れて起こる。
赤血球膜が壊れる原因は自己免疫性や遺伝性など様々あるが、マラソン選手や長距離歩行などのスポーツ選手に起きることもある。
貧血と栄養素
以前、こんな時にはこんな栄養素~貧血~では貧血に良い栄養素として
●鉄
●ビタミンC
●たんぱく質
●ビタミンB群
●銅
を紹介しましたが、逆に鉄の吸収を妨げてしまう栄養素があるのをご存じでしょうか??
●カルシウム
●ポリフェノール
●食物繊維
などは、鉄の吸収を阻害してしまいまう可能性があるため、摂取するタイミングをずらしたり、栄養素の過剰摂取にならないようバランスよく食べることが大切です。
まとめ
食事摂取基準(2020年)の鉄推奨量(成人女性)を見ると、月経がある場合10.5~11㎎摂取するよう定められています。
食事からこの量を摂るにはどのくらいレバーを食べればいいのか気になったので、計算したところ
鉄11㎎摂取するには牛レバー276g
料理にするとレバニラ約5人前ということがわかりました・・・レバーが苦手な私にとってはだいぶきついです😨
食事ですべてを補うのは難しいため、鉄の摂取は健康食品などを上手に活用するのも良いと思います💦
ゆーみん
管理栄養士