皆さんはホモシステインという成分がどういったものかご存知ですか?
ホモシステインは体の中で作られる成分ですが、過剰になると様々な病気の引き金になることがあると言われています。
今回は、「ホモシステインの対策」についてまとめます💡
ホモシステインって何?
ホモシステインとは、必須アミノ酸であるメチオニンから髪、爪、肌などの材料となるシステインを合成する途中でできる物質のひとつです。
ホモシステインが何らかの影響で代謝できずに体内に溜まると、認知症や動脈硬化などの疾患に関連すると言われています。
ホモシステインが増える原因
ホモシステインの血液中の濃度は、年齢や性別により影響を受けることが知られています。
男性では年齢とともに上昇、女性の場合には閉経後に急速に上昇し、高齢者では男女差はほとんど見られなくなると言われています。
なおこの男女差については、男性ホルモンの作用が関わっている可能性があるようです。
また、体内でホモシステインを代謝する際に「ビタミンB6」「葉酸」「ビタミンB12」が必要です。
そのため、これらの ビタミンB群が不足するとホモシステインが代謝できなく なり、ホモシステインが増加することも知られています。
この他、喫煙やコーヒー摂取などの生活習慣、加齢によ る腎機能低下、遺伝的要因なども関わっていると考えられています。
ホモシステインによる障害
血液中のホモシステイン濃度が高くなると体には有害事象が起こりますが、その原因と考えられているホモシステインの作用は以下の通りです。
①活性酸素種による酸化ストレス
②血管平滑筋細胞や血液凝固因子への働きかけによる血栓形成
③メチル化反応抑制によるDNAの発現調節異常
こういったことから以下のような様々な疾患にホモシステインが関わっていると言われています。
ホモシステイン対策
体内のホモシステインが増加する原因は
・加齢
・ホモシステイン代謝に必要な栄養素の不足
・喫煙 やコーヒー摂取などの生活習慣
などです。
加齢は止めることはできませんが、栄養素の不足や生活習慣の改善は可能です。
「ビタミンB6」 「葉酸」「ビタミンB12」を不足のないように十分な量を摂取することや、 禁煙、コーヒー摂取を控えるなどを心掛けるようにするのがお勧めです。
以下にビタミンB6、葉酸、ビタミンB12 が多く含まれる食材例を挙げます。
是非、毎日の食事に取り入れてみてください😄
(管理栄養士 さ)
「ホモシステイン代謝」
動脈硬化 Vol.26 No.9-10 1999「ホモシステイン-動脈硬化の新しいリスクファクター」
イラストレイテッド ハーパー・生化学 原書29版
高知産業保健推進連絡事務所サイト
ボケない人の最強の食事術(青春出版)
日本食品標準成分表2015年版(七訂)