日本には様々な年中行事があります。
年間5つの節句(5節句)として「1月7日の人日の節句」、「3月3日の桃(上巳)の節句」、「5月5日の端午の節句」、「7月7日の七夕の節句」を知っている人は多いと思いますが、「9月9日の重陽の節句」については知らない人が多いかもしれません。
今回は「重陽の節句」についてご紹介します💡
●重陽の節句
9月9日は重陽の節句です。
重陽の読み方は「ちょうよう」で、「重九(ちょうきゅう)」とも呼ばれ、陽数の九が重なる最大数のめでたい日です。
中国では、この日は陽が極まって陰を生ずる不吉な日とされ、忌み嫌う厄除けの行事が行われたそうです。
700歳の老翁でありながら、菊のしずくを飲んで児童の姿(菊慈童)を保つという伝説に基づき、菊酒を飲む習慣が生まれました。
菊は、その芳香と気品の高さによって邪気を祓い、寿命を延べる不老不死の薬と考えられていたようです。
そのため、重陽の節句は「菊の節句」とも言われています。
●栗の節句
民間では栗ご飯を食べる風習もあり、「栗の節句」と呼ばれることもあります。
栗の主成分はデンプンで、他の種実類に比べて脂質が少ないという特徴があります。
比較的多く含まれているビタミンCはデンプンに守られているため加熱による損失が少なく、 効果的に摂取することができます。
その他、ビタミンB1、カリウム、食物繊維なども多めに含まれています。
栗に多く含まれている栄養素は日本人に不足しがちであるため、お勧めな食材です🌰
重陽の節句は色々な呼ばれ方がありますね❗
5節句は、江戸時代には式日といって今の祝日のような日でしたが、明治時代になると祝祭日からはずされてしまったので、最近では忘れられてきてしまっています。
今年の9月9日に菊酒や栗ご飯を用意して重陽の節句をお祝いした方はいらっしゃいますか?
今年お祝いできなかった方は、是非、来年は重陽の節句をお祝いしてみてください😄
(管理栄養士 さ)
<参考>
農林水産省サイト
独立行政法人 農林水産消費安全技術センター サイト
日本食品標準成分表2015年版(七訂)