前回は、こぼれ話①として「栄養指導って敷居が高い?!」というお話をご紹介しました。
(詳しくは、前回のブログもご覧ください→ https://www.healthy-pass.co.jp/blog/2017-0601/ )
今回は、「敷居を下げた」結果、「都合よく話しを聞いてくれる人」になってしまい、世間話の相手になってしまった、という失敗と、試行錯誤の上見出した解決方法について、ご紹介いたします。
●「栄養士の先生」ではなく、「ヒマで話を聞いてくれるおねーちゃん」に!?
敷居が高い、というイメージを変えられた、と喜んだのもつかの間、今度は「待っている間に世間話をするつもりで栄養指導に来る」という方が増えてきてしまったのです。
自分の話したいことを話し、満足してして帰ってしまう、という人がちらほら…。
「お話しを聞きますよ」「いつでも声をかけて下さい」という声掛けが、裏目に出てしまっていたことを感じました。
●しゃべりたいだけしゃべられてしまうと、時間が足りない!!
患者様が話すままに任せてしまうと、時間内に指導はできません。
しかし、指導に重きを置いてしまうと、患者様に嫌がられてしまうことも…。
栄養相談が混んでいる時などは特に、患者様の世間話と指導時間の時間配分で悩むようになりました。
そこで、「お話しを聞く」と「時間を短縮する」の両方を実践できる方法を色々と考えてみました。
聞いたことをメモするための「オリジナル栄養カルテ」を作成してみよう、と思い立ったのはこの頃です。
元々あった『栄養指導用』のカルテに色々と不便を感じていたので、これを機に大幅に改変し、自分にとって使いやすいものを作ってみようと考えたためです。
(初診時用オリジナル栄養カルテ:表・裏)
●「オリジナル栄養カルテ」を活用しましょう!
そうしてお話しして下さった「情報」を、きちんとまとめ、お会いするまでに目を通しておくことで、すんなりと会話がスタートします。
会話が盛り上がるとリラックスした環境になり、お互いの意見が伝えやすくなる、というのも、この「オリジナル栄養カルテ」を使い始めてから感じるようになりました。
また、患者様自らが口にした「次回までの目標」や「生活習慣の改善目標」をメモし、それを見ながらお話しすることで、患者様ご自身が「こんなこと言ったな」と自覚されることも増えていきました。
(2回目以降用のオリジナル栄養カルテ)
●「話しを聞く」ための時間を作る時短意識を
最初の失敗は、「単純に世間話を楽しんでしまったこと」だったと思います。
世間話だけでどんどん時間が過ぎ、指導時間が足りなくなったり、指導自体が出来なかったり…ということも多々ありました。
そんな私にとって「オリジナル栄養カルテ」は、聞き取った情報を整理するため、そして短時間で指導まで繋げる為の重要なツールの一つでした。
そのカルテを見ることで、余計な質問はせず、今回知りたいこと、確認したいことだけを集中して聞き取れるようになり、指導の時間を大幅に短縮することが出来、世間話をする余裕が持てるようになりました。
また、患者様ご自身の言葉を指導目標として活用することもできたのです。
この方法は、私が試行錯誤で行き着いた方法ですし、他の方法も色々あると思います。
「指導」や「相談」に関する問題やお悩みは、施設や行う環境によっても異なるでしょう。
それぞれの方法で解決されていると思いますが、私はこの方法で指導をとても効率よく、会話を楽しみながら出来るようになりました
もし、『こんな方法もお勧めですよ!』などのご意見がありましたら、ぜひお教え下さい
(あ)