最近、健康を意識する人や、流行に敏感な人たちの間でブームになっている「ターメリックラテ」
黄色い見た目もインパクトがありますが、味や健康への効果は…?
今回は、そんなターメリックラテをはじめとした、「スパイスラテ」についてご紹介いたします。
●ターメリックラテ、ってどんなもの?
もともと、ロンドンのRaw food レストランで賄いとして飲まれていたものが広まったそうです。
現在では様々なレシピがあるようですが、基本は「ミルク(やその代替品)、ターメリック、砂糖(などの甘味料)」で作るラテのことのようです。
この「ミルク」も、「牛乳」*だけでなく「豆乳」や「アーモンドミルク」「ココナッツミルク」「ライスミルク」などが使われており、
「砂糖(甘味料)」も、「上白糖」だけでなく「ケーンシュガー」や「デーツシュガー」「ブラウンシュガー」「蜂蜜」などを使い、オリジナルのブレンドで作る人が多いようです。
*日本では「牛乳」を使用したレシピが多いですが、海外では「ココナッツミルク」や「ナッツミルク」を使用したレシピが多いようです。
●ターメリックってどんなもの?
ターメリックは「ウコン」とも呼ばれる、スパイスの一種です。
主にカレーの原料として知られていますが、根の部分は「薬」にも使用される植物です。
ターメリック(ウコン)には「クルクミン」と呼ばれる物質が含まれており、クルクミンは炎症を抑える効果が期待できると言われています。
(クルクミン構造式 KEGGより引用)
その為、ターメリック(ウコン)は炎症に関連した症状に効果があることが期待されます。
有効性が示唆されているものとして、「消化不良症(胸やけ)の改善効果」「変形性膝関節症の痛みの軽減」「コレステロール値の改善」「かゆみの軽減」などが挙げられます。
ターメリックラテ1杯には、およそ小さじ1/2~1杯のターメリック(ウコン)を入れることが多いようですので、ターメリックラテ1杯でクルクミンを約11~96㎎摂取できると考えられます(小さじ1/2杯で11~48㎎、小さじ1杯で22~96㎎)。
注意点として、きわめて多量(1,500㎎以上を1日2回以上)を摂取していた人が不整脈をきたした例が報告されています。
摂取した期間や直接の関連性ははっきりしていませんが、過剰な量を長期的に摂取するのは控えた方が良いようです。
●他にもスパイスラテはあるの?
スパイスを使用したラテで有名なものは、「チャイラテ」があります。
チャイも、様々なブレンドがありますが、主に「ガラムマサラ」「シナモン」「ジンジャー」「クローブ」などを入れたものが多いようです。
他に、カルダモンを入れた「カルダモンラテ」やナツメグやブラックペッパーを使った「ペッパースパイスラテ」などもあるようです。
スパイスは古くから健康にも効果があると言われ、料理だけでなく薬としても使われていました。
そういったスパイスを利用した「スパイスラテ」は、リラックス効果以外の効果も期待できるかもしれませんね
例えば、シナモンは「桂皮」、ジンジャーは「生姜(しょうきょう)」「乾姜(かんきょう)」、クローブも「丁子(ちょうじ)」「丁香(ちょうこう)」と呼ばれ、生薬として利用されています
桂皮は「熱性」、生姜や丁子は「温性」を持ち、どれも体を温めてくれる働きのある生薬と言われています。
冷房が効き、室内では体が冷えるこれからの時期。
私も、まずは普段飲んでいる「カフェラテ」にシナモンやジンジャーを入れたりして「スパイスラテ」に挑戦してみたいと思います
(あ)
the guardian Turmeric latte: the ‘golden milk’ with a cult following(https://www.theguardian.com/lifeandstyle/2016/may/11/turmeric-latte-golden-milk-cult-following-alternative-coffee)
ヱスビー食品株式会社 SPICE&HERB CAFE (http://www.sbfoods.co.jp/info/2014/cafe/coffee.html)
KEGG クルクミン構造 (http://www.genome.jp/dbget-bin/www_bget?cpd_ja:C10443)
ウコン研究所 (http://ukonken.jp/ukon/)
タケダの生薬・漢方薬事典 桂皮 (http://takeda-kenko.jp/kenkolife/encyclopedia/illustrated/keihi.html)
タケダの生薬・漢方薬事典 生姜 (http://takeda-kenko.jp/kenkolife/encyclopedia/illustrated/syoukyou_kankyou.html)
タケダの生薬・漢方薬事典 丁子 (http://takeda-kenko.jp/kenkolife/encyclopedia/illustrated/chouji.html)