みなさん、「山東菜(さんとうさい)」という野菜をご存知ですか
あまり馴染みがない方も多いようですが、今が旬で栄養価が高く、色々な料理に使いやすい食材です
今回は、そんな「山東菜」について簡単にまとめたいと思います
●特徴
中国の山東省が原産で、1875年(明治8)に日本に入ってきた野菜だと言われています
葉の形や味わいは白菜によく似ていますが、結球しないのが特徴です。
埼玉県、群馬県、茨城県、山形県、鹿児島県などの地域でよく栽培されているようです(東京都中央卸売市場の取り扱い量)。
栄養素では、ベータカロテン、ビタミンK、ビタミンC、葉酸、カリウム、カルシウムなどが豊富に含まれています。
例えば普通牛乳を100g飲むよりも山東菜を100g食べる方がカルシウムが多く補給できます
(カルシウム含有量:牛乳 110mg、山東菜 140mg)
葉は柔らかくてクセがないので食べやすく、煮て食べたり、漬物に適していると言われています
●調理と組み合わせ
ベータカロテンやビタミンKは脂溶性であるため、油脂と組み合わせて調理するのがお勧めです。
また、ビタミンCや葉酸の損失を抑えるために、加熱調理は手早くするのが良いでしょう
ビタミンDが豊富に含まれるキノコ類、鮭やしらす干しなどを加えるとカルシウムの吸収率もアップします
例えば和食では、漬物、味噌汁、お浸し、油揚げやがんもどきと合わせた含め煮などの料理に使われることが多いです。
洋食では、ブイヨンで煮たり、クリーム煮にしても美味しくいただけます
中華風の炒め物やスープに使うのもいいですね
●選び方
株がしっかりとしていて、ハリのあるものを選びましょう
葉は黄色に変色しておらず、ふんわりと広がり、柔らかそうなものがお勧めです
●保存方法
株の根元の部分を中心に湿らせた新聞紙などで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。
冷蔵庫の中では立てて保存すると比較的長持ちします
山東菜は栄養価が高く、お手頃な価格で購入でき、色々な料理に使えるため、我が家では比較的よく登場する野菜のひとつです
日本人はカルシウムの摂取量がすべての年代で不足しています
山東菜はカルシウムだけでなく骨の健康に役立つビタミンKやビタミンCもバッチリ補給できるため、山東菜を食べたことがある人もない人も、是非、普段の食事に山東菜を取り入れてみてください
(さ)
<参考>
・春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜の栄養辞典 (吉田企世子:監修)
・日本食品標準成分表2015年版(七訂)
・農林水産省サイト(http://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1412/01.html)
・平成27年「国民健康栄養調査」の結果(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000142359.html)
・野菜情報サイト 野菜ナビ(http://www.yasainavi.com/calendar/yasaiindivi/cal=1117)