明日は節分ですね
節分といえば豆まきを思い浮かべる人も多いと思いますが、節分は2月3日になる事が多いため、「大豆の日」にも制定されています。(ニチモウ株式会社 制定)
そこで今日は節分に豆まきをする理由と大豆の栄養についてまとめたいと思います
節分と豆まき
節分は元々季節の変わり目である、立春・立夏・立秋・立冬それぞれの前日を指し、1年に
4回ありましたが、その中でも冬の厳しい寒さを越え、春の訪れを感じる立春は特に尊ばれおり、
また旧暦では新年の始まりは立春の前後にあったことからも春の節分は特に重要視され、現在は
節分といえば春の節分をを指すようになりました
※旧暦は月の満ち欠けを基準にしており、正月は立春前後の朔日(1月21日から2月20日頃)を
指すため、新年の始まりはその年によって異なります。
豆まきは中国より日本に伝わり、季節の変わり目に入りやすい邪気を払い、
一年の無病息災を願うために始まったとされています。
節分に大豆をまく理由
日本では、五穀のひとつである大豆には穀霊が宿るとされており、邪気を払う力があると
考えられていました。また、大豆は粒が大きく、穀霊で悪霊を祓うのに最適であることや、
魔の目(魔目=まめ)に豆をぶつけて魔を滅する(魔滅=まめ)、大豆を鬼の目に投げつけて
退治したという伝説がある事から大豆が使用されるようになったとされています。
尚、豆まきに用いる大豆は必ず炒った豆を使用します。これはまいた豆を拾い忘れた際に
芽が出る事を防ぐためであり、「豆を炒る」⇒「魔目を射る」にも通じるとされています。
※昔の家は土間があったため、生の豆を投げて拾い忘れてしまうと芽をだしてしまう可能性があり、
芽がでてしまうと災いがやってくると言われていたそうです
尚、最近では豆が拾いやすいなどの理由から落花生や小袋に入った豆をまく家庭も多いようです。
大豆の栄養
節分にまく豆は福豆(炒り大豆)と呼び、まくだけではなく年齢の数(+1粒)だけ食べる事で福を体に取り入れる事ができると言われていますが、その大豆には福だけでなく栄養も豊富に含まれています。
・たんぱく質
「畑の肉」とも呼ばれ、良質なたんぱく質を豊富に含んでいます。
・ビタミン
ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸などのビタミンが豊富に含まれています。
・ミネラル
カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、カリウムなどのミネラルが豊富に含まれています。
・食物繊維
不溶性の食物繊維を豊富に含んでおり、腸内環境を整える効果が期待できます。
・イソフラボン
ポリフェノールの1種で、女性ホルモンに似た働きがあるとされており、
更年期障害、骨粗鬆症、美肌対策等に効果が期待できます。
・オリゴ糖
ビフィズス菌を増殖させ、腸内環境を整える効果が期待できる栄養素です。
・大豆サポニン
抗酸化作用があり、血中脂質の改善や動脈硬化の予防等に効果が期待できます。
サポニンは植物に広く含まれますが、その多くは赤血球を壊す溶血作用があるのに対し、
大豆サポニンは溶血性がないため、たくさん食べても問題ないとされています。
・レシチン
細胞膜の構成に欠かせないリン脂質の1種で肝臓での脂肪の蓄積を防いだり、コレステロールを
下げる働きがあり、動脈硬化の予防等に効果が期待できます。
尚、生の大豆には消化酵素であるトリプシンを不活性化させてしまう「トリプシンインヒビター」や「レクチン」と呼ばれる成分の中毒症状により嘔吐や下痢等の消化器症状を起こしてしまう可能性が
あると言われています
これらの成分は加熱により不活性化するので、もし生の大豆を買った方は必ず充分な加熱調理を
するようにしましょう。
皆さんいかがでしたか。節分では福豆の他、恵方巻きやいわし、節分そば、こんにゃく、けんちん汁、
くじら、福茶(豆、昆布、梅、さんしょうなどを入れたお茶)などを食べたり、飲んだりする事もあるようです
我が家では子供の頃は豆まきをして、年齢の数だけ豆を食べていました。その頃は『早く大人になって、もっと沢山豆を食べたいなぁ』と思っていましたが、沢山食べれるようになった今、豆まきは父に
任せきりで特に何もしていません。
でも、今年は余った豆を年齢の数だけ食べて見ようかなと思います
(み)
<参考文献>
暮らしの栄養学
(公財)日本豆類協会ホームページ