皆さんは夏の食材と聞くと何を思い浮かべるでしょうか
トマト、ピーマン、ナス、キュウリ、オクラ、カボチャ…etc 色々ありますね
今回は、栄養価の高い夏野菜として「ニガウリ(ゴーヤ)」について簡単にまとめたいと思います
●特徴
東南アジアが原産でゴーヤの名前で親しまれていますが、正式名称は「ニガウリ」です
表面にあるイボと、独特の強い苦みが特徴です。
苦み成分はククルビタシン類(モモルディシン、チャランチンなど)というフラボノイドの一種で、血糖値を下げる効果が期待されるため、伝統的に糖尿病患者の血糖降下薬として使用されています。
また、ビタミンCやビタミンK、カリウムなどの栄養素が豊富に含まれています
ビタミンCについてはイチゴよりも多く含まれており、ビタミンCの良い補給源です。
●調理と組み合わせ
苦みが強いため、苦みが苦手な人は塩もみしてからさっと熱湯に通すか、直火であぶると食べやすくなります。
しかし、ビタミンCは水溶性で加熱に弱いため、湯通しや加熱時間はなるべく短くするのが良いでしょう。
また、調理後はどんどんビタミンC量が減少してしまうため、調理後はすぐに食べるのがお勧めです。
なお、抗酸化作用のあるビタミンCは他の抗酸化物質と一緒に摂ることで働きがアップします
ビタミンEの多いごまやカシューナッツなどと組み合わせると、夏の紫外線対策になるでしょう
●選び方
全体に太いが端の部分は細くとがっており、イボがしっかりしていて弾力があり、潰れていないものを選びましょう。
また、皮は緑色が濃いものの方が味が良いとされていますが苦みも強くなります
●保存方法
水分に弱いため、水けをよく拭き取ってから紙に包み、ポリ袋に入れて冷蔵で保存します。
空気に触れるとすぐに酸化してしまうので、切ったものはすぐに使いきるのがお勧めです。
この夏、部屋を涼しく保つために緑のカーテンとしてニガウリを育てている人も多いかもしれないですね
ニガウリが完熟になると皮が黄色く、種が赤くなります
赤くなった種は皮の苦みからは想像できないほど甘いので、腐っていると捨ててしまわずに是非食べてみてください
また、ニガウリは卵と調理すると苦みが和らぐとも言われます。
ニガウリを使った料理と言えば「ゴーヤチャンプルー」がありますが、ゴーヤチャンプルーにも卵が使われていますね。
ニガウリ、豆腐、卵、豚肉でゴーヤチャンプルーを作れば、ビタミンC、タンパク質、ビタミンB群などがたっぷりと補給でき、夏バテ対策にお勧めですよ
(さ)
<参考>
・春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜の栄養辞典 (吉田企世子:監修)
・からだにおいしい野菜の便利帳(板木利隆:監修)
・日本食品標準成分表2015年版(7訂)
・農林水産省サイト(http://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kodomo_navi/cuisine/cuisine7_5.html)
・琉球大学総合情報処理センター サイト(http://www.cc.u-ryukyu.ac.jp/~okinoken/taikai/taikai45/PDF/6tamaki-goya.pdf)
・女子栄養大学サイト(http://co-4gun.eiyo.ac.jp/food%20database/3gun/foods-dic-3-nigauri.html)
・NATURAL STANDARDによる有効性評価 ハーブ&サプリメント(産調出版)
・平成16年度日本調理科学会大会 セッションID: 1D-a9 抄録