まだまだ寒い日がありますが、もう3月になってしまいましたね
最近のブログでは食物繊維について取り上げていますので、
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今回は、食物繊維もしっかり補給できる、これから旬を迎える春野菜である「ふきのとう」をご紹介します
●特徴
数少ない日本原産の野菜である「ふき」の花のつぼみが「ふきのとう」です
北海道から九州まで全国の山野に自生しており、平安時代にはすでに栽培され始めていたそうです
ふき本体よりも栄養価が高く、ふきには微量にしか含まれていないベータカロテン、ビタミンK、ビタミンB群、マグネシウム、鉄、亜鉛、食物繊維などが豊富です
独特の苦みはアルカロイド系の成分によるもので、民間療法では「苦味健胃薬」として胃もたれの回復や、咳や痰を鎮めることなどに使われてきました。
季節が限られ、えぐみも強いため、たくさん食べることができないのが難点ですが、春の訪れを感じさせてくれる野菜です
●調理と組み合わせ
苦みを抑えてベータカロテンなどの栄養素を効率よく摂るには、天ぷらのような油を使う料理がお勧めです。
また、東北地方では「ばっけみそ」と呼ばれる料理があります。
あく抜きしたふきのとう、味噌、みりん、酒などを混ぜて作られる料理で、ごはんのおかずや酒の肴にぴったりです
●選び方
つぼみが開くほどえぐみが強くなるため、つぼみが固く閉まっていて開ききっていないものを選びましょう。
また、形に丸みがあり、緑色の鮮やかなものがお勧めです
●保存方法
早く食べるのが基本です
もし保存が必要な場合には、乾燥に弱いため水で湿らせた新聞紙に包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう
ふきのとうは独特な風味があるため、苦手な方もいらっしゃるかもしれませんね
しかし、ふきのとうは日本人が不足しがちな栄養素がばっちり補える栄養価の高い食材です
天ぷらにしたり、ばっけみそにしたり、調理法を工夫して春の味を味わってみてください
(さ)
<参考>
・春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜の栄養辞典 (吉田企世子:監修)
・からだにおいしい野菜の便利帳(板木利隆:監修)
・日本食品標準成分表2015年版(7訂)
・独立行政法人 農畜産業振興機構サイト
・http://vegetable.alic.go.jp/panfu/fuki/fuki.htm
・http://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/joho/1104/joho01.html
・女子栄養大学 基礎栄養学研究室サイト(http://co-4gun.eiyo.ac.jp/food%20database/3gun/foods-dic-3-fukinoto.html)