明日、1月22日はカレーの日です
みなさんご存知でしたか
なぜ1月22日がカレーの日なのかというと、昭和57年(1982年)に全国学校栄養士協議会が1月22日の給食のメニューをカレーにすることを決め、全国の小中学校で一斉にカレー給食が出されたことにちなんで定められたそうです
そこで今回は、カレーに欠かせない香辛料である「ウコン(クルクミン)の効果」についてまとめたいと思います
●ウコンとは
英語でターメリック(turmeric)と言い、平安時代に中国から渡来したショウガ科の多年草植物です。
高温多湿を好み、南アジアを中心に、アジア、アフリカ、中南米の各大陸の熱帯から亜熱帯にかけて広く分布しています。
日本で一般的にウコンという名称がつく植物には、ハルウコン (キョウオウ:Curcuma aromatica) 、アキウコン (Curcuma longa) 、ムラサキウコン (ガジュツ:Curcuma zedoaria)がありますが、正式な和名のウコンは香辛料として用いられるアキウコンをさします。
ウコンは温かみのある苦味を持ち、古くからウコンの根や茎は食品あるいは香辛料、衣服の染料や生薬として利用されており、食と医薬の関係が深い植物と言えます
また、ウコンのエッセンシャルオイルは香水にも用いられています
●ウコンの効果
ウコンには染料・着色料としても用いられるクルクミンやクルクメン、シネオール、アズレン、カンファーなど多くの成分が含まれていることが分かっています
これらの代表的な作用は以下の通りです
・クルクミン
肝機能強化
・α-クルクメン
抗がん作用の活性、尿道結石や動脈硬化の予防
・シネオール
利胆作用、健胃作用、殺菌・防腐効果
・アズレン
炎症や潰瘍を治す作用
・カンファー
強心作用
特に、クルクミンは胆汁の分泌を活発にすることによって肝細胞を刺激して肝機能の改善や維持に関わり、肝臓全体の働きを良くすると考えられています
<クルクミンの構造式>
クルクミンの肝臓保護作用は有名なので、お酒を飲む前にウコンサプリメントを飲まれる方も多いですね
しかし、ウコンには鉄が多量に含まれていることが多く、ウコンサプリメントを摂ることによって肝障害を起こすこともあります
特に肝機能が弱っている人が鉄を多く含むウコンサプリメントを摂った場合、肝臓に負担がかかり、より肝臓の働きに影響を与えてしまう可能性があります
安易にウコンサプリメントを常用することは避ける方が安心ですね。
ちなみに、お酒を体内で代謝するためにはビタミンB群をはじめとした様々なビタミン、ミネラルが関わります。
多量の飲酒や暴飲暴食をしないのが一番ですが、やむをえない場合には、鉄が入っていない高性能なマルチビタミン・ミネラルで十分な栄養素補給をすることをお勧めします
(さ)
<参考>
・http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail121lite.html
・http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail544.html
・国立研究開発法人三表技術総合研究所のサイト
・KEGG(http://www.genome.jp/dbget-bin/www_bget?cpd_ja:C10443)
・総務省統計局HP(http://www.stat.go.jp/naruhodo/c3d0122.htm)
・国立健康・栄養研究所のサイト(http://www0.nih.go.jp/eiken/chosa/nagata%20.html)
・大妻女子大学紀要-社会情報系- 社会情報学研究17 2008 「ウコンサプリメントの多元素放射化分析-肝障害に及ぼすミネラルの影響-」