サプリメントの剤型は、錠剤(タブレット)、カプセル、粉末、ゼリー状、ドリンクなど様々です
今回は、当社のサプリメントで多く使用しているカプセルのうち「ハードカプセル」についてご紹介したいと思います
●ハードカプセルとは
19世紀中頃にフランスのLehubyによって発明され、後に米国のHubelによって改良されたと言われています。
日本薬局方では、ハードカプセルは硬カプセルと規定されています。
円筒形のボディとキャップからできており、粉末や顆粒、錠剤などをボディに入れてキャップをかぶせた安全性の高い製品形態です
健康食品だけでなく、医薬品や医薬部外品、一般加工食品、化粧品、雑貨など多種・多様な分野で広く使われています。
また最近では、固体素材だけではなく油性液体を封入する技術も開発されています。
カプセルの原料にはゼラチンが使用されることが一般的ですが、植物性の繊維やでんぷんなどを使用したカプセルもあります。
当社のサプリメントのハードカプセルで使用している原料は、植物性の繊維であるHPMC(ヒドロキプロピルメチルセルロース)を使っているものがほとんどです。
●ハードカプセルの長所
・有効成分の含有率が高い
製造工程で使用する添加物の量が少なくて済むため、主成分の配合率を高くすることができる。
・内容物の安定性が高い
カプセル被膜は酸素のバリア性が高く、錠剤や粉体に比べて安定性に優れている。
・製造工程中の品質劣化が少ない
製造工程において、加温・加熱、加湿・乾燥、加圧などの工程がないため、品質劣化の原因となる物理的な要因が少ない。
・中味の匂いを通さない
中味の不快なにおいを通さない。
また、味も感じないため、味付けのための添加物が不要。
・体内での利用率が高い
カプセル被膜は体内に入ってから数分で溶けるため、体内での利用率が優れている。
●ハードカプセル製品の保存と注意事項
一般的なハードカプセル商品の最適な保管条件と注意事項は以下の通りです。
<保管条件>
・温度:常温(15~25℃)
・湿度:40~60%
<注意事項>
・冷蔵庫、冷凍庫保管を避ける
1か月以上の長期間、冷蔵庫や冷凍庫で保管すると、カプセルが割れやすくなる。
・高温、多湿を避ける
高温、多湿の条件下で、カプセルを外に出しっぱなしにしたり、容器のふたが空いたままになっていると、カプセルがくっついたり変形したりすることがある。
※ぬれた手等で触れたカプセルは容器に戻さないことも大切。
・強い衝撃を避ける
カプセル被膜は薄いため、外側から強い衝撃を受けるとカプセルが割れることがある。
ハードカプセルはカプセル自体のコストが高いのですが、
「添加物の使用を最小限に抑えられ、栄養素をたくさん入れられる」
「加工の工程が少なく栄養成分の劣化を防ぐことができる」
など、価格よりも品質に重きを置いた当社の設計思想に適した素材と言えます
なお、一般的なカプセル素材であるゼラチンは安価で使い勝手が良いのですが、牛や豚由来が多く、BSEや宗教上の問題もあるため当社のハードカプセル商品には使用していません。
普段、ハードカプセルについて気にされる方は少ないと思いますので、この機会に是非ハードカプセルの知識を深めてみてください
(さ)
<参考>
・東洋カプセル株式会社HP(http://www.toyo-cap1.com/general-information/120-sc01.html)
・三生医薬株式会社HP
・http://www.sunsho.co.jp/healthfoods/hardcapsule/
・http://www.sunsho.co.jp/healthfoods/hardcapsule/keeping.php
・株式会社三協HP(http://sankyocoltd.co.jp/hardcapsule/)