鍋料理に欠かせない食材のひとつである白菜は冬に旬を迎え、今の時期は栄養価が高く美味しく食べることができます
今回は、そんな「白菜」について簡単にまとめます
●特徴
中国北東部原産の白菜は英語で「Chinese cabbage」と呼ばれ、東洋の代表的な野菜のひとつです
日本へは、日清・日露戦争の時に日本兵が種を持ち帰ったことから伝わったと言われています。
地域によっては春や夏も栽培していますが、特に冬の白菜は葉の糖度が増して甘み、歯ごたえ、重量感があります。
アブラナ科の淡色野菜ですが、緑色の濃い部分には緑黄色野菜の様にベータカロテンを豊富に含みます。
ビタミンK、ビタミンC、葉酸、カリウムなどの栄養素が多く、アブラナ科野菜特有のグルコシノレートという辛味成分が含まれており、解毒作用やがん予防などが期待されます
●調理と組み合わせ
水溶性のビタミンCは煮汁に溶けだします。
鍋物やスープなど、汁まで食べきれる料理がお勧めです
また、内側の葉は柔らかく食べやすいため、塩もみや即席漬け、サラダなどの生食にも向いています
白菜はクセがなく、基本的にどんな食材とも合います
八宝菜のように色々な具材と共に中華風の味で炒め、とろみをつけると、うま味が閉じ込められた一品になります
肉や魚介類、豆腐、キノコ、緑黄色野菜などを合わせれば栄養バランスも良く、メインのおかずにお勧めです
●選び方
外側の葉が生き生きとした緑色で、重みがあり、葉がすき間なくしっかりと巻いて適度な弾力があるものを選びましょう
半分にカットされている場合は、切り口がみずみずしいものがお勧めです。
芯のあたりが盛り上がっているものは鮮度が落ちている証拠です。
●保存方法
丸のままのものは新聞紙で包み冷暗所で保存します。
カットしてあるものはラップでしっかりと包み、ポリ袋などに入れて冷蔵庫の野菜室で保存するのが良いでしょう
淡色野菜は栄養価が低いと思われがちですが、白菜にはビタミン、ミネラル、食物繊維の他、グルコシノレートも含まれており、健康にお勧めの食材です
調理法も、鍋料理、炒めもの、サラダ、漬物、シチュー、重ね蒸しなど幅広く、丸のまま1個購入してもアイディア次第で飽きずに美味しく食べきることができます
最近は、果重が1㎏程度の小型のものも出回っているため、是非、丸のまま1個購入して白菜を堪能してみてください
(さ)
<参考>
・春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜の栄養辞典 (吉田企世子:監修)
・からだにおいしい野菜の便利帳(板木利隆:監修)
・日本食品標準成分表2010
・独立行政法人 農畜産業振興機構HP(http://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/yasai/0802/yasai1.html)