あけましておめでとうございます
ヘルシーパスは、本日1月4日より2016年の営業を開始しております。
本年もよろしくお願い致します
さて、年末年始に食べすぎて体重が増えて困っているような方はいらっしゃいませんか
褐色脂肪細胞やベージュ脂肪細胞は脂肪を燃やして熱を作り出す脂肪細胞であり、こういった脂肪細胞を増やすことができれば太りにくい体質になります
今回は、「魚油でベージュ脂肪細胞がつくられる」という内容のダイエットしたい方に嬉しい論文をご紹介します
以前のブログで、3種の脂肪細胞についてまとめたことがあるので、脂肪細胞の詳細についてはこちらのブログを参考にしてみてください
白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞とベージュ細胞
※ベージュ細胞とベージュ脂肪細胞は同じものです。
●魚油でベージュ脂肪細胞がつくられる
「魚油を摂ることで、脂肪をためる白色脂肪細胞を脂肪を燃やすベージュ脂肪細胞に転換し、マウスの体重を減少させるようだ」という内容の京都大学の研究チームからの報告です
【目的】
脂肪細胞は大きく以下の3種類に分類される。
・白色脂肪細胞 :脂肪をため込む脂肪細胞
・褐色脂肪細胞 :脂肪を燃やして熱を生み出す脂肪細胞
・ベージュ脂肪細胞 :白色脂肪細胞が変化してできる脂肪を燃やして熱を生み出す脂肪細胞
褐色脂肪細胞やベージュ脂肪細胞は、エネルギー産生を行う器官であるミトコンドリアにUCP1というタンパク質を多く発現しており、このタンパク質によって燃えた脂肪から熱が生み出される。
そして、このUCP1の発現は交感神経によって調節されることが分かっている。
また、今までの研究により、魚油を摂ることで脂肪の蓄積が減少し、褐色脂肪細胞内にUCP1の発現が増えることが分かっているが、詳しいメカニズムは分かっていない。
そこで、エネルギー消費と交感神経に対する魚油の効果を調べる。
【方法】
マウスにコントロール食である高脂肪食(脂質45%、タンパク質14%、炭水化物41%)または、高脂肪食に魚油(1.2%または2.4%)を添加したものを10週間与えた。
※摂取エネルギーはコントロールも魚油添加群も同じ
【結果】
コントロール食摂取群と比較して、魚油添加群では以下のような結果が現れた
・体重や腹部の白色脂肪細胞の増加が抑えられ、酸素消費と直腸の体温が上昇した。
・肩甲骨の褐色脂肪細胞と鼠蹊部の白色脂肪細胞においてベージュ脂肪細胞の2つのマーカーであるUCP1とアドレナリン作動性受容体の両方の発現が上昇した。
・胃や小腸に分布する感覚受容チャネルと呼ばれる受容体TRPV1 (Transient Receptor Potential Vanilloid 1)ノックアウトマウスでは、魚油による交感神経を介したエネルギー消費は起きなかった。
【まとめ】
魚油を摂ると、交感神経を介して褐色脂肪細胞とベージュ脂肪細胞においてUCP1の発現が増加し、脂肪の蓄積が減少して脂質代謝を改善する可能性がある。
<論文要旨>
http://www.nature.com/articles/srep18013
魚油にはEPAやDHAなどのオメガ3系脂肪酸が豊富に含まれています
オメガ3系脂肪酸は必須脂肪酸であり、生きていくためには欠かせない脂肪酸ですが、現代の食生活では不足しがちです
オメガ3系脂肪酸は油なので、余分に摂ったら太るのでは
と心配される方もいらっしゃいますが、サプリメントなどでオメガ3系脂肪酸をとっても太ることは考えにくく、逆にダイエット効果が期待されます
また、オメガ3系脂肪酸はダイエットの他にも体内の炎症を抑えたり、肌や目、脳の健康にも役立ちます
ダイエットの基本は食生活の改善や運動ですが、それにプラスして食事で青魚を意識して摂ったり、サプリメントでオメガ3系脂肪酸を補うこともお勧めです
(さ)
<参考>
・リンク・デ・ダイエット 世界の最新健康・栄養ニュース(http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=52434&-lay=lay&-Find)