冬は根菜も葉野菜も美味しくて、煮物や鍋料理をする機会が多いですね
今回は、旬の野菜の中でシャキシャキ感もホクホク感も楽しめる「レンコン」について簡単にご紹介します
●特徴
レンコンは奈良時代に中国から渡来し、各地に広まったと考えられていますが、現在出回っているものは、明治時代以降に入ってきた中国種だと言われています。
見かけによらずビタミンCが多く含まれ、ビタミンB群やカリウム、食物繊維も含まれています
保存しているとすぐに変色してしまいますが、それはポリフェノールの一種であるタンニンが原因です。
また、細胞と細胞を密着させる役割のあるペクチンと呼ばれる水溶性食物繊維も含まれます
●調理と組み合わせ
レンコンは固い繊維をどうやって切るかで食感が大きく変わります
きんぴらのようにシャキシャキ仕上げたい場合には輪切りが、煮物の様にホクホク仕上げたい場合には乱切りがお勧めです
※変色防止で酢水に浸ける事がありますが、酢水に浸けるとペクチンが溶け出さずに細胞と細胞を密着させ続けるため、加熱してもホクホクにはなりません
ビタミンCやポリフェノールは抗酸化作用が高いことで有名ですが、抗酸化物質は複数組み合わせることでその効果がアップすると言われています
そのため、抗酸化物質であるベータカロテンやビタミンEなどを多く含む野菜と組み合わせるのがお勧めです
煮物食材として合わせやすいニンジンやカボチャなんかはとても良いパートナーですね
ちなみに、レンコンに含まれるビタミンCはデンプンに守られているため、加熱しても減りにくい特徴があります。
●選び方
重みがあって、根が太くてまっすぐなものがお勧めです。
また、皮目に色むらや傷がなく、切り口は茶色く変色しておらず白くてみずみずしいものが良いでしょう
穴の中が黒くなっているものは古い証拠です
●保存方法
丸ごとの場合には新聞紙とビニール袋に包んで冷蔵庫へ。
切り口がさらされた状態のものはラップでしっかり包んで冷蔵庫で保存します。
でも、できるだけ早く食べるのがお勧めです
レンコンには、美肌効果が期待できるビタミンCや、便秘対策となる水溶性食物繊維であるペクチンなどが含まれ、女性に嬉しい野菜ですね
我が家は、ニンジンと一緒にきんぴらにして食べることが多いですが、レンコンをすりおろして冷蔵庫に余っている野菜や片栗粉などを入れて加熱すると、モチモチ食感のレンコン餅もできます
また、レンコンを使った和菓子なんかもありますよ
色々な調理法で、様々なレンコンの食感を楽しんでみてください
(さ)
<参考>
・春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜の栄養辞典 (吉田企世子:監修)
・からだにおいしい野菜の便利帳
・イラストレイテッド ハーパー・生化学 原書29版
・日本食品標準成分表2010
・日本栄養 ・食糧学会誌 Vol.37 No.1 57~64 1984