あっという間に8月が終わってしまいましたね
みなさん、夏バテなどされていないでしょうか
今回は、私の夏はまだ終わっていないということで、夏が旬の食材について簡単にご紹介させてください
ご紹介する野菜は、辛味が特徴の大人の食べ物「唐辛子」についてです
●特徴
中南米で栽培されていた唐辛子は、コロンブスがスペインに持ち帰ったことから世界中に広まり、日本には16世紀にポルトガル人によってもたらされたと言われています。
日本での代表的な唐辛子は鷹の爪ですが、沖縄原産の島唐辛子や京都特産の京伏見辛などがあり、世界にはメキシコ原産のハバネロやハラペーニョ、ペルーのアヒ・チーノやアヒ・リモなど種類が豊富です
栄養素としてはベータカロテンをはじめ各種のビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な緑黄色野菜ですが、辛味が強いのでたくさんは食べにくい野菜です
辛味成分のカプサイシンには抗菌作用があることが有名ですが、この他に食欲増進や消化促進、エネルギー代謝促進、血流促進など様々な作用が期待できます
また、辛味の刺激で塩分を抑えることができるため塩分を控えたい人にもお勧めの食材です
よく、カプサイシンは「種子に多いので種子が一番辛い」と思われていますが、実は、種子がくっついている胎座(たいざ)と呼ばれる白いところで作られて蓄積しているので、種子よりも白い部分の方が辛いのです
種子や果実全体が辛いのは、胎座で作られたカプサイシンが分散され付着してしまうためです
●調理と組み合わせ
カプサイシンは脂溶性の成分なので油との相性が良いため、炒めものや揚げ物に使用するのが一般的です
※焦げやすいため最初に弱火で風味を出したらいったん取り出しておくのがお勧めですよ。
食欲のない時にはなかなか摂りにくい、肉や魚などのタンパク質が豊富な食材と組み合わせると、食欲が増してしっかりとタンパク質を補給できるため、夏バテ対策にもお勧めです
●選び方
色が鮮やかでつやと張りがあるものを選びましょう
ちなみに、ししとうは唐辛子の甘味種ですが、が時々辛いのがあります。
あれは開花して種子を付けるときの天候が悪い場合などに、ちゃんと種子ができなかった場合に起こることが多いようです。
外見でちょっと細身のししとうは要注意です
●保存方法
生の唐辛子は冷蔵庫で保存できますが、長期保存するには、風通しの良い所につるして乾燥させるのがお勧めです
しかし、肉厚で乾燥させるのが難しい場合には、フレッシュなうちにオイル漬けにしておくと、炒め油や麺類、ドレッシングの風味付けなど幅広く使うことができます
我が家は小さな子供がいるため料理に唐辛子を使用することはほとんどありません。
そのため、購入した唐辛子は米びつにいれて虫よけとして使っています
この他、カプサイシンは食べなくても血流を良くする働きがあるため、足湯に唐辛子を入れたり、ガーゼにくるんだ唐辛子を靴やスリッパの中に入れておくと、足の血流が良くなりむくみの解消や冷えなどの対策にもなります
辛いのが苦手な方は、唐辛子を食べないで活用してみるのもいいかもしれないですね
(さ)
<参考>
・春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜の栄養辞典 (吉田企世子:監修)
・からだにおいしい野菜の便利帳(板木利隆:監修)
・日本食品標準成分表2010