最近「妊活」という言葉をよく聞くようになってきました
妊活とは妊娠活動を略した言葉ですが、妊娠するために必要な知識をつけ、ライフプランを立てることを意味します
妊娠するために必要な知識として、女性の体を知ることも大切ですね
そこで今回は、体の中で妊娠に大きく関わる器官である子宮と卵巣について簡単にまとめます
●子宮とは
子宮は、おへそより下の恥骨の裏側あたりにあります
受精卵(胎児)を守り育てる大事な器官なので、周囲を骨盤でぐるりと囲まれて守られています
子宮は平滑筋という消化管や血管などと同じ筋肉でできていていますが、ムキムキでカチカチというわけではなく、妊娠すると約3㎏の赤ちゃんを包み込むように伸びる伸縮性があり、とても柔らかでしなやかな筋肉です。
ちなみに、子宮の大きさは年齢によって変化します。
思春期を迎えて月経(生理)が始まる頃から大きくなり、閉経すると徐々に小さくなります。
20~40歳代の子宮の大きさは鶏卵くらいで、形は洋ナシを逆さにしたような感じです。
子宮は筋肉でできているので血流が悪くなると肩こりのように固くなることがあります
子宮をかたくしないためには血流を良くすることが大切です
体を冷やさないように、お風呂に浸かったり、冷たいものを摂取しすぎないように心がけたいですね
●卵巣とは
排卵や定期的な月経、妊娠には子宮だけでなく卵巣も重要な働きをします
卵巣は、女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)を分泌し、内部には卵子のもとである原始卵胞が詰まっています。
この原子卵胞を女性は生まれる前のお母さんのお腹にいた時から数百万個も持っていると言われますが、生まれてから途中で生産されることはなく年齢とともに減少していきます
初潮を迎えて生殖器が成熟すると、卵巣では毎月10~20個の原子卵胞がセレクトされ、さらに選ばれたものだけが卵胞へと成長していきます。
その中で最も大きく成長して成熟した1個の卵胞(20㎜くらい)が卵子として排卵されます
卵管と卵巣はつながっていないため、卵巣から飛び出した卵子は一瞬腹腔内に放り出されますが、卵管の端にある卵管采が「おいでおいで」と手招きをするように動いてキャッチし、卵管内に取り込みます
卵管はぜん動運動をしますが、内側には繊毛がびっしりと生えていて子宮に向かってなびくように動き自力では動けない卵子を移動させます。
卵子と精子が出会うのは子宮だと思っている人も多いようですが、実は卵子と精子の出会いは卵管の膨大部です
膣内で放出された精子は、子宮の中を泳ぎ、卵管の中を繊毛の動きに逆流して泳いで膨大部で待つ卵子までたどり着かなくてはいけません
もしうまく合体できると受精卵となり、細胞分裂を繰り返しながら一週間くらいかけて子宮内に移動し、子宮内膜に着床します。
受精しなかった卵子は繊毛の流れに乗って子宮へ向かい、おりものと一緒に膣から排泄されます。
よく、年齢を重ねると卵子が老化すると言われますが、卵子の老化とは
・卵子のもとになる原子卵胞の減少
・卵子の質の低下(細胞分裂がうまくいかないことが増える)
を指すようです。
40歳を過ぎても普通に妊娠・出産されている方も多くいらっしゃいますが、一般的に35歳を境に子宮や卵巣の機能が低下していくと言われています
特に、生理不順や生理痛、冷え性などの悩みを抱えている女性は、子宮や卵巣にストレスがかかっている可能性大です
アラサーの方で子供を希望される場合には、これからの人生で一番若い今、妊活を始めた方が良いかもしれませんね。
夏はエアコンや冷たい食べ物、飲み物で体が冷えがちです
まずは体を冷やさないように心がけましょう
※もちろん食生活も大切です
(さ)
<参考>
・めぐりをよくする美子宮レッスン(竹内正人:監修 藤原亜季:著)
・もうがまんしない!この生理痛、あの不調(小杉好紀:著)