今の時期、体のむくみが気になるという方が多いですね。今回は、むくみの原因と対策についてまとめます💡
むくみとは?
むくみは浮腫(ふしゅ)とも言い、リンパの流れが悪くなったり、血液中の体液が血管外に漏れ出るなどして血管外皮下組織にたまった状態です。
種類は大きく全身性のむくみと局所性のむくみに分けられ、全身性のむくみの原因には、心性、腎性、肝性、内分泌性、栄養障害性、医原性、薬剤性、特発性などがあります。
また、局所性のむくみの原因は、リンパ性、静脈性、炎症性、立位性、血管神経性、妊娠性などです。
むくみの症状
・足の甲・すね、手の甲、顔面のむくみ(指で押すと跡が残る)
・息苦しさ、身体のだるさ
・体重増加、腰周りや胴回りなど周囲径の増加
・尿量の減少
などがあります。
むくみの原因と対策
病気ではないけれど、むくんでしまう場合に考えられる原因と対策の例は以下の通りです。
脱水によるむくみ
脱水状態では血管内の浸透圧が上がり、細胞から水分が漏れ出ることでむくみが生じます。
体がむくんでいる場合は水分を控える方が多いと思いますが、水分を控えるとむくみをどんどん悪化させてしまいます。
疲労感やめまい、立ちくらみ、濃い尿が出る、筋肉のけいれん、涙が出ないなどの症状がある場合には脱水状態になっている可能性があります。
脱水によるむくみの対策
脱水状態になっている場合には水分補給が大切です。ただ、水分は一度にたくさん摂ると体に負担がかかってしまうため、少ない量をこまめに補給しましょう。
水分は、ミネラルウォーターや利尿作用のない麦茶で補うのがお勧めです。スポーツ飲料には糖分が多く含まれるため、あまりお勧めできません。
※入浴や睡眠によっても水分が失われるため、入浴後や起床後の水分補給をお忘れなく
アルコールの過剰摂取によるむくみ
暑い日には冷たいビールが美味しいですが、ついつい飲みすぎていませんか?アルコールには利尿作用があるため、飲めば飲むほど体の水分が失われて脱水になってしまいます🍷
アルコールの過剰摂取によるむくみの対策
お酒を飲むときはチェイサー(水)を欠かさないようにしましょう🥛
例えばビールを1,000ml 飲むと、尿は 1 ,100ml出ると言われています🍺ビールよりもアルコール度数が高い場合にはもっと水分が排泄されます。脱水は二日酔いにもかかわっているとも考えられているため、アルコール摂取時にはしっかりと水分補給をしましょう。
塩分の摂りすぎによるむくみ
「夏は汗をよくかくから」と塩分をたくさん摂っている方も多いですね。塩分の過剰摂取も脱水状態と同様に血管内浸透圧の上昇につながるため体がむくんでしまいます。日本人は元々塩分の摂取量が多いので、スポーツ選手のように激しい運動をしない限りは必要以上に塩分を摂取する必要はありません。
汗をかいたら塩分を摂るのがよいのかは下記の記事をご覧ください。
塩分の摂りすぎによるむくみの対策
体内の塩分(ナトリウム)はカリウムによって排泄が促進されます。塩分の過剰摂取は避け、カリウムが豊富な野菜や果物をしっかりと摂取しましょう。
夏が旬のトマト🍅やモロヘイヤ、枝豆、カボチャなどがお勧めです。
運動不足・筋力不足によるむくみ
むくみは圧倒的に女性に多いですが、その大きな理由のひとつは、男性に比べて女性は筋力が少ないからです
体の老廃物を排出するには、体中を巡っている血液やリンパ液の流れが重要で、この流れは心臓の働きだけでなく筋肉も重要な役割を担っています。
座りっぱなしや立ちっぱなしで運動量が少ないと、足がパンパンにむくんでしまうのもこのせいです。
運動不足・筋力不足よるむくみ対策
長時間同じ体勢でいることは避けましょう。
1時間に1回は席を立って動いたり、ストレッチを行うのが良いですが、やむお得ない時は、貧乏ゆすりやツボ押しなどをこっそり行うのもお勧めです
また、筋力をつけるために普段から体を動かすことを心掛けるようにしましょう
エスカレーターやエレベーターを使わない、電車やバスはひとつ前の駅(停車場)で降りるなどもいいですね
次回に続く…
(さ)
・大阪医科大学形成外科のホームページ
・順天堂大学医学部付属順天堂医院看護部のホームページ
・熊本大学医学部付属病院のホームページ
・http://www.niph.go.jp/journal/data/56-1/200756010002.pdf